ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■たまねぎRock〜私もお家に連れてって〜
夜、仕事から帰って来て、子供達とゴハン食べた後、子供達に早く寝ろよ、と声を掛けて風呂に入っていたら、息子・タク(8才)が浴室の扉をズバーンと開け放ち、
「パパ、お願い!」
と叫んできた。
「一体何だ!」
「先生に言われたんだけど、明日、生活の授業で使うから、タマネギのなんかが書いてあるのを持って来なさいって言われたからパソコンで調べて印刷しといて」
あまりにも丸投げな上にザックリし過ぎな言い草なので、ふざけんなと怒鳴ってやろうと思ったが
「もっとよく分かるように説明しなさい。タマネギのなんかって何だ!」
人にわかりやすく説明させる訓練だとして聞き直してみた。すると
「タマネギのなんかっていうのはー、たとえばー、どうしてタマネギを切ると泣いちゃうのかな?とか」
「あー、そういうのを持ち寄って授業で発表するの?」
「うん。ボク本当はブロッコリーにしたかったんだよ。でもハズレちゃった」
んなことはどうでもいい。ここまで聞いてもタクの他人事感がハンパなく、パパにネットで調べさせりゃいいだろ、パパはそれぐらいしか使い道がが無いからな、みたいな態度が見え見えだったので説教した。
何故先生に言われてからすぐ自分で調べようとしない。図書室に行けば植物の本は絶対あるはずだ。自分で調べるところからが勉強なんだ。人に与えられたものを持ってったって何の勉強にもならないんだ。それにパパが帰ってくるのがお前の寝た後だったらどうするつもりだったんだ…等々。
いつもは国母レベルの木で鼻をくくったようなタクもさすがに堪えたようだが、でももう明日持ってかなきゃならないから…ということで仕方なくやってやることにした。
風呂から上がり、パソコンを立ち上げてタマネギ検索に取りかかる。子供用に噛み砕いたようなサイトがうまいことありゃいいけど…と考えながら、そうだ、僕が子供の頃「宇宙のひみつ」「恐竜のひみつ」といった学習マンガをよく読んだっけナア、と思い出し、
「たまねぎのひみつ」
と検索してみた。そしたら黒柳徹子ばかり出て来てしまって頭が痛くなった。
しばらく検索を続け、ようやくタマネギの種類の写真がたくさん載ったよさげなウェブページが見つかった。ちょっと説明文は難しいが、タマネギの種類ネタで授業は持つだろう…と考えて印刷した。
これでやっと寝られる…と、明日タクが持って行けるようにクリアファイルに入れてやる時に、印刷された文面が目に入った。
「タマネギは昔、精力剤として使用された」
えー。小学2年生に精力剤はマズイよなあ…。せんせー、せーりょくざいってなんですかーとか聞かれたら、担任に呼び出し喰らうかもしれん。もしタクの担任が、学校ナンバーワンの美人・音楽のあまちゃん先生だったら喜んで行くところなんだけど。
先生、決して他意があったわけではありません。僕はまだ精力剤は必要ありませんし。先生が目の前にいるから…ってバカ。
やっぱ違うのにしないとダメかね…とタマネギ検索の夜は更けていくのであった。
タマネギを切ってないのに涙が溢れてくるのは何故なんだろう?
タク。答えろおお。
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02月27日(木)
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