ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■ナンカヨーカドー。
あれは綱島温泉でアイドル・Negiccoを観てた帰りのことじゃった。
「パパー、ポケモンカード買ってよ〜」
息子・タク(8才)がおねだりをしてきた。
「よし、買ってやるぞ」
Negiccoを観た後の僕は非常に気分が高まっており、全てウェルカムである。タクはそこをタイミング良く突いてきた。
綱島駅に向かっていた足を方向転換し、ポケモンカードが売ってそうな店を求め、綱島の街をうろつく。僕は以前、隣駅の大倉山というところに住んでいたことがあり、その時たまーに綱島に来た記憶が断片的に残っており、20年ぶりぐらいにミッキー安川の看板を見て懐かしく思った。
少し歩くとイトーヨーカドーが見えてきた。ここにオモチャ売り場があれば、おそらく買えるだろうと思って入ってみると、果たして3Fにあった。しかもポケモンカードだけではなく、タクが大好きなポケモントレッタという1回100円のアーケードゲームもあるではないか。
「なーんだ、あるじゃん、へっへっへ」
タクは「君、意外と胸あるね」みたいなセクハラオヤジ的な笑みを浮かべる。なんでこんなイヤらしい笑い方すんの。そしてその笑みのまま僕に
「アレもやりたい」
と更におねだりをかます。普段だったらフザケンナ自分のお小遣いでやれコラと突っぱねるところだが、Negiccoを観た後の僕は(以下略)2回ほどやらせてやってしまった。そしてポケモンカードも2袋買ってやってしまった。
もちろんタクばっかりにいい思いさせるつもりはないので、娘・R(10才)にも
「君もなんか欲しいものがあれば」
と聞いてみたら
「ない」
とのことで。Rはオモチャというよりはカワイイ文房具やシールが好きなんである。キディランドとかに連れて行くと目を輝かせて何十分も物色する。しかしここはただオモチャ売り場で、あまりそういうものはなかった。
Rの偉いところは、ココじゃ欲しいものが見付からないからキディランド連れてけ、とか言うのではなく
「またこんどでいいよ」
と奥ゆかしいところである。絶対忘れずに埋め合わせしなければ…。
そんなわけで買い物は終わったので電車に乗って帰る。ウチに着くまで待ちきれなくて、
「開けていい?」
ポケモンカードを開封したくてしょうがないタク。いいよ、と言うとタクはドキドキしながら袋を開け始めた。カードの中にはランダムで5枚入っており、
「この中には絶対EXカードが入ってるはず!」
などと言っている。EXカードとは、レアでキラキラした、すなわちビックリマンチョコで言うところのスーパーゼウスみたいな大当たりカードである。
「さー、それはどうかねえ」
と適当に答えていたら
「あ、ホントに出たー!」
本当に引き当ててしまった。タクは有頂天である。
「Negiccoと握手した手でカード選んだからだよきっと…」
さりげなく洗脳する僕。そしてRは冷静に
「でもさー、出たからいいけど、出なかったらたっくんいじけてたよね」
ちょっとだけ意地悪な笑みを浮かべて言う。その通りだ。いつも期待しすぎて中身がショボいと、せっかく買ってやったのに喜ばれるどころかいじけられてしまうのだ。だからあんまり買い与えたくないんだけど…。
カードだけにカドな期待は困ります。なんちて。
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02月01日(土)
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