ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■息子はノロで、オヤジはシソウノロで。
真夜中。
ヘッドホンで音楽を聴いていた僕は、寝落ちしてしまったようだ。机に突っ伏していたが寒くて目が覚めた。ちゃんと寝るかね、と音楽を消して、着替えて、とやっていたら、隣の部屋から、勢いよく扉が開く音やら急ぐ足音が聞こえてた。
すわドロボーか、とバールのようなものを抱えて飛び込んだら、
「タクが…」
息子・タク(7才)がバケツを抱えてケロケロと吐いていた。そばには心配そうな嫁が。
「あらら…可愛そうに…これはもしかして…」
と背中をさすってやると、学校でノロが流行っているのだ、ということを嫁から聞く。
「タク、さっきも吐いてたんだよ」
「えっ…ゴメン。寝てた」
「はあ」
隣の部屋に居ながら、寝落ちしてたため気付かなかった。本当に寝てたんだ。ヘッドホンしながらアダルツなビデオでも観てたんじゃないの…と嫁が疑ってたらやだなあ、と思い、なんとなく気まずくて水を汲んできてやったりティッシュ・ラ・ペーパーを取ってやったりとチマチマしたことをした。
水で口をゆすがせて、口元を拭いてやるとタクも落ち着き、布団に潜った。頭や耳たぶを触ってみても熱っぽくない…。とりあえず僕も寝た。
翌朝、起きると
「あれからすぐまた吐いたんだよ」
と嫁。
「えー。全然気が付かなかった…」
「あなたがガーガー寝てる間、消毒してたバケツを全力で取りに行ったりとか必死に頑張ったよ!やっぱ母は強いよ」
おのれ、嫁に二度も醜態を晒してしまった。いや、そんなことよりタクは、昨晩は大丈夫と思っていた熱も出てきてしまった。タクは
「つらい…」
と言いながらへろへろとトイレに行った。いつも柳沢慎吾ばりにムカツクぐらい、テンションが高いタクなのに、痛々しくて可愛そうだ…。タクはトイレの中に入ったものの、しばらく出て来ないので様子を見に行ったら、ズボンを脱いだままで床にへたり込んでいた。
「どうした!寒いだろ!何やってるの!」
ますます具合が悪くなるだろう…と、とっととズボンはけ、と言ったら
「だって、立ち上がれないんだよう…」
そんなに弱っているとは!
「あああ、よしよし、ほら、ダッコ」
トイレからタクを抱えて布団まで運んだのだった。完全にノロにやられた感じである。バケツを枕元において1日寝とけ、ということになり、さすがのタクもぐったりとした日を過ごしたのであった。しばらくウチの中は静かだなあ…と思ったら
「うわっほほほほー!」
翌朝、あっさり回復した。
「あのねー、ボク、昨日ノロになったけどなおったよー」
栃木の母に発病&完治報告の電話してるし。ま、健康なのが何よりだけど…あとは娘・R(9才)に伝染らなければいいけれど…。普通に朝ごはんも食べられるようになったのだが、
「いつまで朝ごはん食べてんの!早くしなさい!時計見てないでしょ?遅刻するでしょ?毎日言われてもまだ分からないの?」
いつものようにブチ切れた嫁に煽られながらの朝飯は相変わらず。
ノロウィルスは退治できても朝の支度のノロノロは治らないのであった。
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01月16日(水)
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