ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■となりのみよちゃん。
嫁は大晦日になって栃木にやって来た。
「私はこれが食べたかった!」
楽しみにしていたという佐野ラーメンの店に食べに行き、実家に戻って来たら、隣に住む女の子・みよちゃんが僕らの物音を早速聞きつけて
「遊べるー?」
とやって来た。タクと同い年のこの子、こうして僕らが帰った時ぐらいしか遊んだことがないのに、この子は本当に人懐こい。
「どうする?一緒に遊ぶ?」
娘・R(9才)と息子・タク(7才)の顔を見るとわりとワクワクしている。実際のところピアノの練習でもやらせようとしていたところなのだけれども、
「ねえー、お願いー」
と抱きつかれておねだりされてしまったので
「しょうがないなあー、じゃあ、小学校にでも行って遊ぼうか」
となってしまった。この子はR以上にオヤジのたぶらかし方を知っている。そんじゃま、ということで出掛けた。
「みよちゃんはこの小学校に通ってるんだよね?」
「うん」
「おじさんも昔通ってたんだよ」
「ウッソー」
そんなことを話しながら着いた僕とみよちゃんの母校。勝手知ったるみよちゃんがRとタクを案内しながら校庭探検を始めた。嫁は嫁で窓ガラスに首を突っ込む勢いで校舎の中を覗き込んでいる。
「ドロボーみたいなことはやめなさい」
「1学年4クラスもあるよ?栃木の癖に!」
いちいち引っかかることを言う。栃木をなんだと思っているのだ。
校庭中を駆けずり回っている子供達の写真でも撮ろうかね、と首から下げていたカメラを3人に向けると、
「ねえ、それどうするの?」
カメラを指してミヨちゃんが言う。
「ん?コレは君達が遊んでいるのを撮ろうと思ってね」
そう答えると
「きゃー、こわーい、変な人だー!逃げろー!来るなー!あっち行け!」
途端に僕を不審者扱いし逃げて行ってしまった。
「誘ったのはそっちだろ!」
とてもちっちゃい子に向けてとは思えないセリフをはいてしまう僕。
実際そういうトラウマ的な体験があるのだろうか。それとも単にカメラを向ける僕が宅八郎ばりに不審者丸出しの姿だからだろうか。どちらだろうか。
小学校だけに前者か校舎か。なんつって。
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01月02日(水)
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