ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■股会う日まで。
仕事から帰って来ると、ちょうど嫁が子供達をお風呂に入れるタイミングであった。
いつもだととっくにあがってゴハンを食べている時間だが、今日は遅いようだ。嫁が先にお風呂に入っていて、子供達はお風呂の前に散らかした物を後片付けるように言われており
「早くしなさい!」
いつもより遅い時間であるため、お風呂場の中から轟く嫁の声はピリピリしていた。それに煽られつつ子供達はドタバタと片付けをする。そんな中、娘・R(9才)が
「ねえ、パパも一緒にお風呂はいろ」
と僕を誘うではないか。僕は子供達が寝た後でゆっくり入ろうかなあ…と思っていたが、お風呂に入ろう、などと声をかけてくれる女の子なんて、R以外だと高いお金を取られる石鹸の国にしか存在しない。なのでそんな有り難い存在であるRのお誘いを断ることは出来なかった。
「じゃあ、ママが先に出たらね」
うちのお風呂は家族4人が入れるようなキャパではないのでそう言ってRを先に入らせた。やがて嫁と息子・タク(7才)が出て来たので入れ替わりに僕が入る。扉を開けると入浴剤で白くなった湯船に、Rの顔が浮かんでいた。もう既に嫁が体や髪の毛を洗った後のようで、白いお湯と対照的に赤くなったほっぺが可愛い。思わず僕の頬も緩んだが、
「あっ、パパのちんこしぼんでる!」
いきなり誤解を招くようなセリフを吐かれたので顔面蒼白になった。勿論、Rに僕の最高膨張状態、すなわちMAX MARA(マックスマーラ)を見せたことはない。
「いやいや、寒いと縮んじゃうんだよね」
そう、寒い外から帰って来たので、プールに入った時などによく起こる、普段のちんこより更に縮んでしまう、いわゆるDC状態に近い状況なのであった。ちなみにDCとはドリルチンコの略である。Rは
「へー。ちんこって面白い生き物なんだねえ」
目をキラキラさせてじみじみと感想を述べていた。しまった、不意打ちを食らったとはいえ、純粋無垢なRになんという無駄な知識を与えてしまったのだろう。新雪のようにキレイなRの心にしもつかれ(ゲロのような栃木の郷土料理)をぶちまけるような愚行である。
せっかく父娘水入らず(お湯はあるが)のお風呂なので、もっと楽しい話やお遊びをしよう、と考えていたら
「R、遅いんだから早く出て来なさいッ!」
まだ僕が入って5分も経ってないというのにすさかず嫁の命令が飛んできた。嫁の命令は絶対である。Rはすぐさまお風呂から出て行き、結局僕はちんこの話しか出来ず、ひとり取り残されてしまった。
ふたりの女に振り回される人生か…。ま、悪くはないかな…。
僕が振り回せるのは、暖まってDCから回復したちんこぐらいだけど。
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11月29日(木)
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