ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■腹痛とピューロランド。
朝、息子・タク(6才)がトイレに籠っていた。
長いので心配して声をかけてみると
「お腹が痛いの」
だという。しばらく粘って出て来たが、お腹が下っているわけでもないようだ。どんな感じなのか聞いてみた。
「どんな風に痛いんだ?下痢みたいな感じか?」
「げりってなに?」
「おなかがぎゅるるるーってなってうんちが出ちゃう、みたいな」
「うーん、そんなんじゃない」
「じゃあチクチクする感じ?」
「…ちがう」
「じゃあ、なんだ、こう、もよよーんとした感じ?」
「うん」
「もよよーん、か…」
僕も子供の頃、親に聞かれてどう表現していいのか分からなかったのを覚えている。痛みを言葉に表わすのは難しいのだ。
今日は嫁がサンリオピューロランドに連れて行く日だったようで
「お腹が痛いんじゃ行けないね」
と嫁が言うと
「えええー」
まさに泣きっ面に蜂みたいな、とても悲しそうな顔になってしまっていた。
「無理しないで。今日じゃなくてもいつでも行けるから…。プリンは逃げないから…」
となぐさめられていた。タクはサンリオキャラの中でもポムポムプリンが大好きで、結婚したいとまで言い張っている。ピューロランドの中にはポムポムプリンの着ぐるみキャラがいるのでプリンに会うことを一番楽しみにしているのだ。
が、しばらくして朝ごはんになるとモリモリ食べていた。
「あれ、お腹痛くないのか?」
「だいじょうぶ!痛くない!」
気合いで治したのだろうか…。いつも「プリン、カワイイ!」とぬいぐるみを抱き締めているタク。サンリオキャラを愛でるなんてまるで女の子のようであるが、
「プリンに会えるといいね」
と言ってみると
「会えるといいね、じゃねえよ、会いに行くんだよ!」
変なところで男らしかった。
結局お腹の調子は回復したのでピューロランドに行ったようで、僕が夜に仕事から帰って来ると
「みてみてー!」
娘・R(9才)とふたりして競うように買って貰ったプリンのグッズを見せて大喜びしていた。Rもタクの影響でプリンが大好きになってしまったようである。
何度もオチに使うようであるが、僕はポムポムプリンよりムチムチプリンが好きである。
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08月23日(木)
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