ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■いたばし花火大会。
夜、「いたばし花火大会」に行って来た。
娘・R(8才)と息子・タク(6才)が生まれてからというもの、このような大きな花火大会にはほとんど行ったことがなかった。一度Rが小さい頃に連れて行ったら音のでかさにマジ泣きしてしまい、それ以降も怖くて泣き出すのでずっと避けていたのである。
さすがにもう小学生だし、以前ディズニーランドで花火を見た時は怖がらずに見ていたし、ということで
「花火見に行く?」
と聞いてみたら
「見たい」
ということで連れて行くことにした。僕も久しぶりだったので見たい気がしていたのである。一方タクは
「別に」
昼間、全力で遊んでいたため眠くなっている模様。姉と弟で若干テンションが違うがまあよい。とっとと連れて行って土手にゴザを敷いてとりあえず場所を確保。屋台で食べ物を調達して来るべ、と思ったのだがタクが
「行きたくない〜」
とグダグダしているので嫁とRだけが行った。やがてお好み焼きやたこ焼きを買ってきた嫁。そしてRはかき氷をタクのぶんも買ってきたが
「みてみて〜かき氷、シロップ好きにかけていいんだよ〜虹色にしたよ〜」
と嬉しそうに言うので見てみたら、たくさんの色をかけすぎていた。
「それ、混ぜたらひどいことになるぞ」
と僕が言って間もなく、Rが食べ始めたらもののみごとにドドメ色になっていた。僕の高校のすぐ近くにあった駄菓子屋でも同じサービスがあったけど、同じ失敗をしたことを思い出した。血は争えない。

花火が始まると、さすがに怖がることはなく、Rはウットリして鑑賞していた。
「昔はこんなたくさんの色はなかったよね」
僕と嫁はそんな年寄りじみたことを話す。Rはメモ帳を広げて一生懸命何かを書き留め始めたので、そっと覗いてみると
「どーん」
「ばりばり」
「しゅわしゅわ」
…擬音のみ、一生懸命書き綴っていた。後で読み返した時、彼女の何の役に立つのであろうか…。タクはというと誰よりもだらけてゴザに寝っ転がっていたりしたが、花火が上がるとさすがに食らい付いて
「おおおおー!」
誰よりも大声を上げていた。どっかんどっかん響く轟音については
「誰かがものすごい勢いでフトン叩いてるみたいだね」
という詩人ライクな感想を漏らしていた。特にこの日はポケモンの花火が上がっており、

ピカチュウの花火(西原理恵子が描いたピカチュウみたいだ…)やら

モンスターボールの花火が上がると大喜びをしていたのだけれども、1時間ほどを過ぎると
「飽きた。帰りたい」
あっさり帰りたい宣言。夏の情緒というものがまるで分かっていない6才児。Rは
「まだ見たい…」
と呟く。そりゃそうだろう…と思ったのだがRもかなりヘロヘロで疲れており、終わりまで見たら帰りが遅くなるし、電車が地獄のように混むだろうなあ…ということで帰ることにした。
帰り道の途中、まだまだこれから見に来る人達もたくさんいて、すれ違った。ギャン泣きする赤ちゃんをダッコしながら歩くお父さん。何故か大声でケンカしながら歩くカップル。そして
「あー!彼氏と見に来たかった!」
とすごいデカイ声で叫ぶ浴衣女子軍団なども。すさかずチェックしてみたが、暗闇ならそのうちナンパされる可能性もある感じで、大丈夫だ、がんばれと声をかけたくなった。
花火と一緒で、人生も一発限り、色んな色がおましおすえ。
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08月05日(日)
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