ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■ハガキの使いやあらへんで。
「新聞取ってきて」
「はーい」
朝、郵便受けに入っている新聞を取ってくるのは息子・タク(6才)の役目である。取ってくるだけで中身はコボちゃんとポケモンのコーナー以外は興味はないようだ。ただ
「オウムって何?」
などとちょこちょこ内容を聞いてくるようになってきている。一方、新聞係と関係ない、娘・R(8才)も今日に限っては郵便受けをちょこちょことチェックし、
「パパ〜。郵便受けに何か届いてるよ〜」
とニヤニヤしながら言ってきた。
「はいはい」
どうせいつものDMとかだろうと思い、別に見なくてもいいやとスルーした。しかし1分おきに
「パパ、郵便受け見てよ!」
Rがしつこく言ってくるので、これは何かあるな、とさすがに僕も感づいた。もしかして、デリヘルなどのエロ系チラシでも入っているのか?、と。「もっこりひょうたん島」とか「デリえもん」とか「どこでも!ド!あぁ〜ん」とか…。そんなもの子供達の目に触れさせてはいけない。



ちなみに全て実在する、またはかつて実在した店名である。
慌てて郵便受けを漁ってみたら実際はそんなものはなく、その代わりによく見たことがある筆跡のハガキのようなものが入っていた。
「ね、入ってたでしょう?パパへのハガキ」
ようやく僕が見つけたので嬉しそうにニコニコするR。言うまでもなく、これはRの手作りハガキなのだ。表面にウチの住所、僕の名前、そして差出人のRの名前。裏を見ると
「パパへ。父の日にはプレゼントがあるよ!Rより」
と書かれていた。いやーん、Rのじらし上手。
「そっかー。予告ハガキを届けてくれたんだね。ありがとう…」
父思いの娘心やちゃんと住所も書けるようになっていて成長しているところなど、感動ポイントが高いハガキだな…と目頭が熱くなりかけたが、よく見ると、ハガキの郵便番号を書く四角の欄に書いてあった番号は、
「Rちゃん、これ、郵便番号じゃなくて電話番号でしょうが!」
せっかくしっかり成長してるなあと感心していたのに。そういうボケがやっぱり頭の中がお花畑のRらしいといえばらしいのだが…。
「いいの!わかちこ!」
Rはちっちゃいことは気にすんな、と懐かしいネタを持って来て揉み消しに必死になっていた。
「せっかくだから直しなさい」
「やだ!」
まあ、悪ガキよりハガキの方が可愛くていいか…。
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06月18日(月)
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