ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■もしもピアノがひけたなら。
娘・R(8才)と息子・タク(6才)をピアノのレッスンに連れて行った。
子供達が小さい時にやっていたリトミック教室のヨピコ先生に教わっているのである。僕はふたりが教わっている間、隣の部屋でレッスンのやりとりを聞きながら待っていた。
まずはRのレッスンでは、ノホホンとしたRと、そのRに輪を掛けたようなノホホンお嬢様系のヨピコ先生のふたりのノンビリとしたやりとりが聞こえてきた。Rがやっている曲は「貴婦人の乗馬」であり
「Rちゃん、貴婦人をイメージしてみようか。貴婦人って分かるかなー?Rちゃんのキャラじゃないけどね!」
って先生一言多いわ。また、
「楽譜を見て”うーん”って考えてるようじゃダメよ〜。指が勝手に動くようになるようにならなきゃ」
全体的に「考えるな、感じろ」的なレッスンだったような気がする。替わってタクのレッスンになると
「楽譜をちゃんと見てやりましょう!」
姉弟でもまるで逆。タクは本当に何度言ってもコレが直らない。「のだめ」みたいなヤツだ。ただ、前回までなかなか弾けなかったところがあり、先週嫁にビシバシ鍛えられて泣きながら練習していたが、今日ようやく先生の前で上手に弾けたので、そこは褒められていた。
「こないだまではなんで出来なかったのかな?」
と聞かれるとタクは
「えーと、うんこが出そうだったから」
ひどすぎるウソをつくので僕はもうタクを置いて帰りたくなった。タクにとっては、うんこよりベソかいて練習することの方が恥ずかしいらしい。
「ママからは『泣きながら必死に練習させました』ってメール来てたけどなー」
先生にはお見通しだったが。そんな感じでふたりのレッスンが終わり、ヨピコ先生とちょっと話していると
「発表会のプログラムが出来ましたので持ってって下さい」
来月行なわれる発表会のプログラムを渡されたので、めくってRとタクの順番を確認する。Rの発表曲は先程の貴婦人のなんたらで、タクの演奏曲は「手品師」である。
「タク、ピアノやるついでに手品もやったら?ハトを出す練習でもするか?」
「それいいかもねーあはは」
などと話していたら、
「ボク、ハト出せるよ!」
と調子こいたことを言うので、ウソつけ、と煽ったら、
「ホントだよ」
とかぶっていた帽子を取り
「帽子は英語でハ(ッ)トだよ!はい!ハトが出ました!」
ドヤァ…と満面の笑みを浮かべた。
「やっだー、おもしろーい」
ヨピコ先生はオオウケしていたが
「残念だが、野球帽なのでハットじゃなくてキャップだぞ」
「えー!」
取り敢ずダメ出ししておいた。しかし瞬時にネタを切り返せたところは褒めておいてやろう。
ハットしてGOOD。なんちて。
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06月17日(日)
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