ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■マンネリ練馬。
としまえんにチャリで来た。

最近、娘・R(8才)が自分用の自転車を買ったので、ひとりで公道を走れる練習を兼ねて…。前を走らせると出会い頭にぶつかりやしないかと不安なので後ろを走らせる。彼女なりにドキドキしながら走っているようであるが、

「パパ待ってー。とまるー」

「どうした?」

「髪の毛が変なふうにヘルメットに入ってるのー」

なかなか繊細なようである。

としまえんに到着すると、もう何十回も来ているところなので、勝手知ったる我が家のように走り回るRと息子・タク(6才)タク。アトラクションも自分から

「コレ乗りたい!次はアレ!」

という風に自分から選んでいくので僕は後から付いていくだけである。ただ最近マンネリ気味のようで、だんだん

「とりあえずアレでも乗ってみるか」

などと当初の超ワクワクドキドキしたテンションの高まりはなくなり、せっかく来たから乗らないよりはマシか、みたいな生意気な感じになってきた。確かに何十回も繰り返し来ていると、まだ乗っていないアトラクションは身長制限で引っ掛かって乗れないモノしかない。

いや、ある。

ひとつは宙返りするジェットコースター。これは大人向けのようでも身長110センチ以上ならOKなのだ。

「乗ってみる?」

と聞いてみたら

「やだ!こわい!かいてんするのがこわい!」

ふたりとも全力で拒否した。宙返りがまだ越えられない壁のようだ。そしてもうひとつあった。お化け屋敷である。これまで何度となくお化け屋敷の前を通りかかったRとタクであるが、

「お化け屋敷だ!怖い!」

その都度全力で逃げて行った。しかしそろそろマンネリ打破のために新しい恐怖を体験させてやってもいい頃だろう、と思い、

「じゃあお化け屋敷は?」

と誘ったところ

「やだ!怖い!やだ!」

もの凄い勢いで頭を振り回しながら拒否するタクを

「うーん、Rは行ってもいいかもー。たっくん行こうー」

珍しく積極的になったRが引っ張る形でお化け屋敷の前に到着。しかしふたりとも入口の前から一歩も進もうとしない。後ろから見ていると超へっぴり腰なのが笑いを誘う。行ってもいいかも、と言っていたRも中を覗き込むだけ。そして

「やっぱこわい!中になんかいそう!」

今にも泣きそうな顔を見せるので

「そりゃーなんかいるよ、お化け屋敷にお化けがいなかったらただの屋敷じゃないか」

「やっぱり入らない!こわい!」

結局今回もリタイアしてしまった。ち、せっかく新たなスリルを与えてやろうと思ったのに。

折りしもとしまえん内ではフリマが開催中であった。洋服やアクセサリーやらの商品を並べる他に、おもちゃを扱う店も多かった。子供達はそれを目敏く見つけ、

「パパ、ポケモンカード買ってぇ」

とおねだりするのだが、当然黙殺した。

今度はポケモンカードが怖い、と言ったら買ってやったかもしれないけど。

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05月14日(月)
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