ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■カラオケ。歌うけ?
栃木に帰省中。

雨がザーザーで、外で子供達を遊ばせる予定が狂ってしまっていたところ、

「カラオケでも行くか」

母がポツリと呟いた。

「えー…」

カラオケ嫌いな僕は即座に却下しようとしたら

「いきたい!」

息子・タク(6才)が食らい付いてきた。我が家では子供達をカラオケに連れて行ったことはない。それなのに何故タクが猛烈に行きたがるのか。それは以前子供達だけで実家に泊まった時、母が連れて行ったんだそうだ。

「タクはすごいうまいよー」

とのことで…。

「Rは行きたいのか?」

娘・R(8才)に聞いてみたところ

「歌いたいけどマイクは使わない」

と言う。

「なんで?」

「自分の声がはずかしいの…」

マイクを通した自分自身の声が恥ずかしいからイヤなのだという。カラオケ嫌いの身としては何となく分かるような気がする。とりあえず聞かなかったことにしてスルーしようとしたが、

「行きたい行きたい!カラオケ!ねえカーラーオーケー!」

タクの思考回路がそこで止まってしまったので

「じゃあ1時間だけだよ!」

ということで某シダックスへ。

「そんなに何を歌いたいんだ?」

とタクに聞いてみたら

「マルマルモリモリ!早く入れて!」

超でかい態度で僕に指示する。分かったよ!と番号を入れようとしたが、本もリモコンもない。

「どーやってやんの?」

もう何年もカラオケに来たことがないのですっかり勝手が分からなくなってしまった。母もよく分からず恥を忍んで店員を呼んでしまった。ディスプレイ台の横にあったタッチパネルで予約して下さい、だと。なんだか自分が古代人で、テルマエ・ロマエのカラオケ版になった気分。

タッチパネルって歌いたい曲が分かる時はいいけれど、「あれってなんていう曲だっけなー?」っていう時に探そうと思っても絶対に探せないよね…。

そんなドタバタがあって早速タクが歌い始めたのだけれども、音程がしっかり合ってる。上手い。憎いことにオリジナルの福君の声にも似せてたりする。マイク越しの歌声を初めて聞いたが、我が子ながら大したモノである。

「次はポケモン!」

「次はPerfume!」

次から次へと曲をリクエストするタク。ずいぶん場馴れしているなあ…。

Rとタク
このようにふんぞり返って歌う様はオッサンのようである。既にカラオケスナックで飲んだくれてるオヤジのような貫禄があるような…。一方Rは本当にマイクを一切持とうとせず、肉声オンリーで歌っていた。

「Rは歌いたい曲はないのかい?」

タクのリクエストばかりなので可愛そうに思ったら、

「あのね、○○先生の結婚式で歌う歌を練習したいの」

幼稚園年長時の担任だった先生が結婚するので、教え子達が歌をプレゼントするのだという。

「君は偉いなあ…」

ジャイアンと化し欲望のまま歌いまくってるタクとは全然違うよ…と感心した。Rが歌った曲名はなんだったか、既に忘れた。そろそろお時間デース、と電話が掛かってきたので、タクは締めの曲として

「次はアホが見るブタのケツ!」

ピラメキーノという番組において採用され、嘉門達夫がリバイバル的に儲けている歌を歌い出した。下らなすぎる歌詞の上に

「アホがー見るブタのケツー!」

タクが本当におケツをフリフリしながら踊り歌う。おそろしい子!母が大層ご満悦だったのでよしとしよう…。母が氷川きよしのズンドコ節を歌っていた時も、母が

「ずん、ずんずんずんどこ」

と歌うと

「きよしー!」

ちゃんと合いの手を入れていたし。いつの間に仕込まれたんだ。一方僕は、分かっていたけれどもほぼ地蔵状態。まあ子供達と母がが楽しめればいいんだけどさ…。

僕にも愛の手を。

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05月07日(月)
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