ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■だれかおれをすきになれ
息子・タク(6才)のクラスは男の子の方が多いのだという。
男女ペアでダンスとかすると必ずホモペアが出来てしまうので可愛そうである。大人になってからそういうことをすると有料になってしまうというのに。
「好きな女の子はいるのかい?」
タクはまだ女の子よりうんことかの方が好きな年頃かなあと思いつつも聞いてみたら
「いるよ!」
あっさり即答だったのでびっくりした。
「へえー誰だい?」
「ないしょ!」
どっちみちタクのクラスメイト女子は誰ひとりとして知らないから名前を教わったところで分からないことには変わりないのだけれど。
「どんな子?」
「背が2番目にちっちゃい子!」
そんな話をしていたら、横で聞き耳を立てていた娘・R(8才)がニヤリと笑った。
「2番目の子でしょー。分かっちゃった!」
さすが3年生。1年生のメンツもよく知っているのだろうか。そして僕に
「パパも名字は分かるはずだよ。PTA会長!」
ヒントを教えてくれた。PTA会長は僕も認識があったので、
「ああ、じゃあ○○さんのお子さんってことか」
と答えたところ
「ぶっぶー!違うし。○○は一番小さい子だよ!」
タクに思いっきり否定されてしまった。うわー。R、頼りねえ…。結局名前も分からずじまいであったが、授業参観の時のお楽しみとして取っておこうと思う。
そういえば幼稚園の時も好きな女の子がいたのだが、だからといって一緒に遊ぼうとか喋ろうとかそういう気配が全然なかった。照れて避けてるというものでもなく、道端でバッタリ会った時もあったが、
「やあ」
という超シンプルな挨拶をするだけだったので
「もうちょっとお喋りとかしないのかい」
せっかく好きな子と会ったんだからもっとアタックせい、と余計なお世話を焼くのだが
「は?なんで?」
タクは本当に素っ気なかった。初恋とかそういのではなくて単に「なんとも思ってない他の子達よりは好き」なだけなような気もする。そんなタクも結局のところは、
「まあ、タクが一番好きな女の子はRちゃんだよな」
僕、今、うまいことを言ったせ、みたいなしたり顔で言い放ったところ
「えー」
ギャハハハ、と笑いながら突っつき合い始めたので、ケンカも絶えないが仲良い姉弟だと思う。
やんちゃなタクは片想い。優しいRは弟思い。巨乳の嫁は乳重い。
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04月28日(土)
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