ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■わっかい息子が、花っ粉。
多分花粉症だと思う息子・タク(6才)を医者に連れて行った。
既に先週嫁が連れて行き、薬をもらっている。今日はその経過報告をするのだ。
「こんちくわ」
根拠もナシに偉そうな態度でドクターに挨拶するタク。
「ちゃんと挨拶しろ」
と僕に叱られても全く堪えてなかったが、2分後鼻の穴にバキュームを突っ込まれ
「ひーん」
と悶絶させられていた。
「パパもな、よく子供の頃にやってもらったよ、それ」
アレルギー性鼻炎だった僕はしょっちゅう耳鼻科に通っていた記憶がある。吸引も、その後のネプライザー(鼻の穴に突っ込んで噴霧するやつ)も…。しかし、ネプライザーをやる時になってどっしりと席に座り
「今日は何味にしようかなァ?」
などと飲み屋の常連のような貫禄。僕が子供の頃には味なんてしなかったけれども、今のネプライザーには噴霧状の薬に味と匂いが付いているのである。
「バニラ味のにしてね」
と美人ナースがニッコリとタクに声をかけた。こんな店があったら僕が常連になりたい。
診察が終わった後、小学校の開放図書に行った。開放図書とは、学校の図書館を一般開放してくれるサービスのことである。
「こんちくわ」
ここでもタクはふざけた挨拶をし、
「ちゃんと挨拶しろ」
と再び叱るのだが、なんだか「ごめんくさい」みたいなお約束のギャグのように思えてきた。そんな無礼な子供にも優しく接してくれる係の人は、
「あ、たっくん、ゾロリの新しい本、入ってるよ」
タクがいつも「かいけつゾロリ」というシリーズの本ばかりを借りるため、覚えてくれていたのだろう、新刊が入ったよ、と親切に教えてくれた。
「え、ホントに、やったー!」
タクは勿論上機嫌で貸してもらっていた。
「朝食抜きで超ショック。昼食抜きで中ショック」
このゾロリシリーズというのはパロディとダジャレが満載なので、それに毒されたタクは僕以上にダジャレを言いまくっている。
しかしタクはここでも超常連ヅラしているなあ…。
というわけで最近妙に貫禄があるタクの話であった。
一方僕は図書室に傘を忘れたりして貫禄どころか耄碌である。
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03月26日(月)
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