ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■卒園式。
息子・タク(6才)の幼稚園卒園式。

前日の金曜日が最後の授業の日だったが、いつもと変わりないおちゃらけた様子だったので

「どんな気持ちだい?」

と聞いてみたら

「あんまり寂しくないよ〜」

とのこと。わざわざ寂しくない、と言ってくるあたり、少なくとも意識できるぐらいは寂しいのだろう。案の定幼稚園から帰る時には

「もう会えないのは寂しい…」

と嫁に言っていたという。

卒園式は会場のキャパの都合上、両親しか入ることが出来ない。娘・R(8才)は一緒に見ることが出来ないのだ。

「でもRならまだ制服あるし着られるし、紛れ込んでても分からないかも。担任もタクと一緒だし、頼んでみよっか」

などと嫁が冗談を言っていたら

「やだ」

Rは本気で嫌がっていた。いくらタクと背が同じといっても小学生としてのプライドがあるのだろう。

式が始まると、もう最初の子からすすり泣く声が。全然知らない子だけれども立派に卒園証書を受け取る僕も目頭が熱くなるものの、

「あの子達が双子地蔵(全くお遊戯をせず固まっている姿から)。あの子が母の会会長の子。あの子は○○さんの5人目の子だって」

横から嫁が野球中継の副音声のようにヒソヒソと耳打ちするのはなんか趣がない。

タクは終始ニコニコと席を立って壇上で証書を受け取り、また戻って行った。写真を撮ったので見せてみると

「やったー。もらえたーって嬉しかったんだよ」

本当に嬉しそうな表情をしていた。

最後は教室に戻ってクラスのみんなと歌を歌ってサヨウナラ。園の門をくぐるのもこれが最後。

「卒園おめでとう!」

と頭を撫でたら

「じゃあお祝いにポケモンカード買ってぇ」

「えー」

相変わらず何かというとポケモンカードをおねだりするし、家に戻ったら戻ったで生まれた時から離せないハンドタオルを口元に当ててふんふんふんふん…。

「そのタオルは卒園しないのか」

「しない!」

パパは卒煙したのになー。

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03月18日(日)
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