ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■クレープを一度食えば。
土曜日。嫁はパートの仕事。

僕は子守りのため娘・R(8才)と息子・タク(6才)をとしまえんに連れて行った。電車で行く途中、駅でRの同級生Sちゃんのパパにバッタリ。

「Sちゃんお元気ですか?」

「インフルエンザのB型にかかってしまいまして…」

「ええっタクもA型にかかってたんですよ」

流行ってますねー、お大事に、ということで別れたのだが、もしRがSちゃんと遊んでB型が伝染ったりしたら、ABブラザーズということになるのだろうか、とか思ったりした。中山ヒデじゃない方の顔が思い出せない。

としまえんはに着くとこの日はコスプレデーであった。様々なキャラに扮した人達が一般の家族連れやカップルなどと混ざって歩いていたり撮影したりしている光景は、初めて遭遇した時はとてもシュールな感覚を思えたものである。

しかしコスプレデーはわりと頻繁に開催されており、僕らもとしまえんにちょくちょく来るのですっかり慣れてしまった。Rなどは、としまえんの駅前で、キャスター付きのキャリーバッグをゴロゴロ引っ張って歩いている女の子を見ると

「今日はコスプレの日だね」

と分かってしまうほど馴染んでいる。それでも素晴らしいコスプレの人がいるとビックリするもので、今日などは金正男のそっくりなコスプレがいたので

「すげー!まさおだ!」

と走って近寄って行ったら

「しょうた!早くしなさい!」

「パパ待ってよー」

コスプレイヤーではなく、僕と同じ、単なる子連れのオッサンであった。危うく写真撮らせて下さいとお願いしちゃうところであった。

さて、子供達はまずスケートで遊んだ。僕はウォーキングでちょっと足を痛めていたので出来れば滑りたくなかった。

「パパ見てるだけでもいいかい?」

「いいよー」

ふたりとも補助なしで滑れるまで上達したのは大したものである。ただ、この日は超寒くて風も痛いほど冷たかった。まるで水泳の授業の時間に、一見どこも悪くなさそうなのに何故かプールサイドで見学している一部女子のように、スケートリンクの脇でぼーっとしているのはかなり辛いものがあった。一方で子供達は

「暑い!脱いでいい?」

上着をガンガン脱いでまた滑って行く。僕も子供達と滑って、多少足の痛みは増しても寒さをしのいだ方がマシかも…とすら思ったほどである。なんとか2時間ほど耐えていたらようやく子供達の体力の限界が来てスケートはおしまい。乗り物に乗ることになった。

「ミニサイクロン乗りたい!」

ミニサイクロン
このような子供向けのジェットコースターに乗りたいと言うので行ってみたら「整備中のため休止」との案内があり、やっていなかった。確かにいつも走っているミニサイクロン本体の姿がない。本当に点検か何かをしているのだろう。

「えーっお休みなのー?」

ふたりはブーブー不満を垂れていたが、僕は彼等をなだめることも忘れ、ある謎で頭が一杯だった。それは、このミニサイクロンが走るレールは地面に接しておらず、常に地上数メートル上にあるので、

「どうやってミニサイクロン本体を外して持って行ったんだろう?」

このことであった。

「地下鉄はどっから入れたんですかね?」

春日三球照代の地下鉄ギャグの如く、夜も眠れなくなる疑問が生まれてしまった。

代わりの乗り物をいくつかハシゴすると、Rとタクは体力が復活したようで、アスレチックで遊んでいた。そこで西武ライオンズのキャラのライオンに遭遇。としまえんは西武グループなんである。

レオ
そばにスタッフらしき人達がいて、話を聞くとCM撮影をしているのだという。なんのCMかまでは分からないけれど子供と戯れる絵が欲しかったらしく、寄って来る子供達を集めて

「はい、すいませーん、ちょっと撮らせてくださーい」


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02月19日(日)
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