ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■痛恨の一撃。新婚の一撃。
息子・タク(6才)の幼稚園にて作品展があった。

各クラスにそれぞれのテーマがあり、ひとりひとりがそれに沿った作品を工作をする。タクのクラスのテーマは「海の生き物」であった。カップ麺の容器やらトイレットペーパーの芯やらで作られた工作物が並んでいる。

「タクは何作ったの?」

「かめ!」

タクが作ったのは緑色の15センチぐらいの亀であった。海の生き物といえばやはりイルカだのペンギンあたりが人気で、何体も並んでいたが、亀はタクが作った一匹だけであった。寂しそうだったので

「浦島太郎も作れば良かったのに」

と僕が言うと

「浦島太郎は海の生き物じゃないからダメなんだよ」

わりと冷静に返されてしまった。おっしゃる通りです。

「上手に出来たねー」

嫁がニコニコしながらタクの作品を褒める。

「去年のゴリラはでかかったけど今年は小さくていいわー」

去年の作品展でタクは本物の子ゴリラぐらいデカイゴリラの像を作っており、持ち帰るのが大変であと家の中に置いても正直邪魔、と嫁がこぼしておった。嫁の上手下手の判断はいかに小さくて邪魔じゃないか、であるようだ。

作品は動物の工作物の他に「将来の夢」と題された作文も掲示されていた。男の子で多いのはやはりスポーツ選手、女の子はケーキ屋さんが圧倒的に多い。しかし中には

「大金持ちになりたい。すごいぜいたくしたい」

というホリエモンのような女の子(外見的な意味ではなく)もチラホラおり末恐ろしい。ちなみにうちのタクは「大工」。「大工」と書いて「でえく」と読むようなチャキチャキの江戸っ子になって欲しい。しかし現在住んでいる練馬は江戸とは言えないので木場あたりに留学させた方がいいのだろうか。

タクのクラスの「海の生き物」を見終わった後は他のクラスも見て回る。元娘・R(8才)の年中組のクラスには当時と変わらないままの担任の先生がいた。

この先生、以前の日記にも書いたと思うが、結婚したと報告があったカワイイ先生であり、僕、わりとファンなのであった。以前からの可愛さに加え、新妻となったため「新妻保育士」という新ジャンル的なそこはかとないエロさを感じる…等、幼稚園においてあるまじき妄想を膨らませていたら、嫁が栃木のオバチャン的なあつかましさでずいずいと先生のところまで行き、

「先生やるねえ!」

とつっつき始めた。

「やめてくださいよー」

可愛く恥ずかしがる先生に向かって

「ウチの旦那なんて超ガッカリしてるんだよ!」

いきなり僕の話になったので

「ファンだったのに!…コポォ」

慌ててデュフフフ…と喋ると

「やっだー。まだファンでいてくださいよ!」

というキャバ嬢的な応対に一瞬死にそうになった。子供達の作品を前にカワイイ先生。作品展の作品を作った子供達こそが僕らの作品であり、

この先生も作品をガンガン作成中なんだろうなあ…と思うとなんか、ちょっと、心のどこかを撃ち抜かれた気分になった。

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02月12日(日)
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