ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■甘えたまえ清めたまえ。
娘・R(8才)のクリスマスプレゼントだった「ジュエルポッドクリスタル」というスマホもどきのおもちゃ。

使い始めてすぐ動かなくなってしまったが、交換してもらってからは不具合もなく動いている。このブログに1日に2〜3人は

「ジュエルポッド 故障」

という検索ワードで辿り着いている人がいるっぽいので、故障が多いおもちゃのようである。

いろんな機能があり、その中で電話帳みたいなリストがあった。そこにRは家族の名前をせっせと入力するわけで、名前の他にコメント欄があって、嫁のページには「ママ」、息子・タク(6才)のところには「おとうと」とそれぞれひとことだけコメントが書かれていた。そして僕のコメント欄には…

「パパ。だいすき(はーと)」

と書かれていたんですよ奥さん!

「どうしてパパだけ『だいすき』って書いてあるのかな〜?」

もう既に顔面がニヤけてしょうがなかったのだがRに聞いてみると

「だってパパ大好きだもーん」

Rの見事なクリティカルヒットにて

「ぬえっへっへっへっへっへ、こいつうううう」

僕は気持ち悪く溶けて轟沈した。

翌朝、集団登校するRと一緒にみんなが揃うまで家の前で待っていると、高学年と思われる女の子がRに手を振って通り過ぎて行った。

「知ってる子かい?」

「うん。6年生だよ」

「6年生っていうと、もう卒業じゃないか」

「そうだよ。中学生になるんだよ!」

「あああ、中学生かー。Rも春から3年生だし、あっという間に中学生になっちゃうな…」

今でこそお手々繋いで学校までの道のりを歩いているが、それも近い内に恥ずかしくなって手なんて繋いでくれなくなるだろうし、大きくなるにつれてどんどん僕から離れて行ってしまうんだろうなあ…。

などと思いつつ、颯爽と歩いていくその6年生の後ろ姿をしみじみ眺めていたら、その心をRに読まれたのだろうか

「Rね、中学生になってもパパに甘えるよー」

と腕を組んできたんですよ奥さん!

「ええー。まじでー。ぬえっへっへっへ。こいつううう」

朝っぱらからまた気持ち悪く溶けてメルトダウンしてしまった。子離れ出来ない親なんて子供の前で見せるものではないけれども、

「大きくなったらパパなんかとは遊ばなくなるよねー」

などとつい言ってしまうので、気を遣ってくれているようだ。まあウソではないだろう。本心で言ってくれれるのだろうけれども、女心とあき竹城。本当に中学生になってることはどうなってるか…でもお世辞でもそう言ってくれるのは嬉しいのである。

そしてこの日は9日。この日はカレーと決まっているのでなお嬉しい。9日はRが産まれた日であり、Rが産まれる直前に僕がカレーを食っていたことから、我が家は毎月9日はカレーなのである。

すなわち、お世辞もいいけどカレーもね、な一日なのであった。

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02月11日(土)
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