ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
[5183164hit]
■そうです私が変なおじさんです。
夕暮れ時、公園で娘・R(8才)と息子・タク(6才)を遊ばせる。
何故かふたりのブームはコマで、必死に回す練習をしているのだが
「こうするといいよ」
という僕のアドバイスを
「こでれいいの!」
まるで聞かないのでわりと絶望的である。もう勝手にしやがれ、とベンチで缶コーヒーを啜っていると
「コワイ人が来た!」
Rが必死の形相で走って戻って来た。すわ不審者か…と身構えると、Rの指差す方向には、どっちかっていうとただの散歩のお爺さん、といった感じの人がゆっくりと公園の回りの道を歩いている。
「あの人かい?」
「そう、Rのことをじーっと見てたの!サングラスこわいの!」
確かに藤子不二雄A先生みたいな感じであるが…。あんまりジロジロ見るのもアレなのだが、その人はベンチによっこらせ、といった感じで座ってタバコを吸い始めた。別に子供を取って食おうという感じは全くしないのだが…。
「大丈夫だよ。もし変な人でもアレならパパ勝てるから」
とRを安心させようとしたのだがRはびびってしまいもう遊ぼうとしない。
「じゃあ離れて遊べばいいじゃん」
「やだ!」
ちょっとでもその人が視界に入るのがイヤらしく、木の陰に隠れてしまって動かなくなってしまった。大げさなんだよ!と教えようとしたが、日頃から警戒する気持ちは大切であり、どういう人がヤバくてどういう人は大丈夫、と、一概に言えないのでなかなかどう言っていいか難しいものである。
しばらく僕もチラチラと観察していたが、別にRのことを見ているわけでなく、ぼーっとタバコを吹かしているのみ。Rの杞憂だと思うのだが…。僕もハッキリ「不審者でない証拠」を言えないのがもどかしい。
そんなわけでRが木の裏に隠れる地蔵になってしまったので
「じゃあもう帰るかね」
ということで帰ることになってまった。
「で、コマ回せるようになったか」
「まだー」
コワイのは不審者。
君達はコマ初心者。
応援クリックよろしくです。
←これだけでもいいので押してね。
←こちらもできれば。
はてなアンテナに追加
02月07日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る