ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■君、何座?便座。
日曜日の朝は早い。
娘・R(6才)が枕元に置いているジュエルポッド・クリスタル(スマホみたいなおもちゃ)が
「時間だよぉ!時間だよぉ!」
ハイテンション過ぎてむかつきまくるアラームで僕らを叩き起こす。普段はそれでも起きないRと息子・タク(6才)だが、日曜はわりとすぱっと起きる。朝っぱらからテレビでなんとかレンジャーとかプリキュアとか子供向けの番組が目白押しだからである。
その中でも「仮面ライダーフォーゼ」は面白いので僕も一緒に観てしまっている。ライダーと戦う敵キャラは「ゾディアーツ」という怪人で、それぞれ星座がモチーフとなっており、「オリオン座のゾディアーツ」「カメレオン座のゾディアーツ」などと呼ばれる。僕のようなおっさん世代には「聖闘士星矢」みたいで懐かしい。
更にさそり座やてんびん座他、黄道12星座のゾディアーツは幹部クラスであり超強く、これも聖闘士星矢で言うところの黄金聖闘士(ゴールドセイント)だよなあ…などと思いながら見ているわけである。
午前中は9時までテレビを見、午後は子供たちを暴れさせるために公園に連れて行った。僕は寒くてしょうがなかったが子供はやはり風の子である。
「いっしょにサッカーやろー!」
と、ばんばんボールを蹴ってくるので、僕も一緒に相手しているうちにだんだん暖かくなってきた。公園には僕らの他にも親子連れがおり、タクより更に小さい、おそらく幼稚園年少ぐらいの男の子が
「かめんライダー!へんしん!さそり座のゾディアーツをやっつけろ!」
などと叫びながら走り回っていた。この子も朝テレビ見てたんだろうなあ…。タクはその様子をまるで過去の自分を見ているような、少し照れ臭そうな笑みを浮かべ、目で追っていた。
そういえばもうタクは「なりきりごっこ遊び」みたいなことは全然しなくなった。変身ベルトももう欲しがらなくなったし、いつの間にか少しお兄さんになっていたのだなあ。
2時間ほど遊んだろうか。日が傾いてきたし、子供達もさすがに疲れてダラダラし始め、動かなくなったせいか寒くなってきたようで
「もう帰んべ」
と嫁が待つウチに帰ったが、僕は引き続きウォーキングをしたかったため、またすぐ家を出た。1時間ほど歩いて帰って来ると
「タク、熱が出ちゃった」
と嫁。
「ええええー!」
さっきまではしゃいでたのに、38度近くまで熱が出て布団に潜り込んでいるではないか。
「あ、あらー…大丈夫かい…?」
土曜の水泳に日曜の寒空の遊び。ちょっとムチャさせてしまったか…と罪悪感がチクチクしたので
「ポカリ買ってきてやろうか?あとなんか食べたいものある〜?」
何か食べられるものを買ってきてやろうとしたら
「アイス!」
と言うので
「ハーゲンダッツにしようかなー。それとも…」
どれが一番うまいアイスだろうかと迷っていたら
「やっすいのでいい!」
嫁に即断されたので選択の余地はなくなった。タクは夜まではわりと元気でポカリとかアイスをガツガツ飲んだり食ったりしていたけれども、翌日、嫁が病院に連れて行ったところやっぱりインフルエンザとの診断で、熱が39度まで上がり、さすがにぐったりしていたという。
そういえば予防接種を受けてたじゃないか、と嫁に聞いてみたところ
「受けてたから39度ぐらいで済んだのかもしれないって医者が言ってたよ」
まともに食らったら40度越えしてたかも…とのことであった。
そんなわけで、インフルエン座のゾディアーツになってしまったとさ。
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01月25日(水)
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