ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■歩いてゆこう。
デブ化に歯止めをかけるために行なっているウォーキングを、休日、

「一緒に歩いてみる?」

子供達を誘ってみたら

「歩く!」

と飛び付いてきたので連れて行くことにした。

普段のコースだと、隣の隣駅まで歩いてだいたい往復で6キロぐらいなのだが、子供達にとっては初めてなので今回は隣の駅まで、ということにする。だいたい4キロぐらいだろうか。

息子・タク(6才)はスタートしたばかりだというのに

「今何歩?5万歩ぐらい?」

「なわけねえだろ!」

やたらと歩数にこだわり、2分おきに今何歩?と聞いてくるので

「そんなに知りたかったら自分で数えろ!」

めんどいのでそう投げ槍に言ったら本当に数えながら歩き始めてしまった。しかも急に歩幅が狭くなりちょこまかと歩き始め

「こうすればいっぱい歩数が稼げる」

頭がいいような悪いような工夫を凝らしていた。一方で娘・R(8才)は

「パパと一緒に歩くー」

と、終始僕とお手々繋いでお散歩、といった感じで

「パパ、足、そろえよー。みぎ、ひだり、みぎ、ひだり」

出す足も僕と一緒になりたいのだ、という甘えっぷりで早くもオヤジのハートを鷲掴みに。しかし

「みぎ、ひだり、みぎ、ひだり、足を高く上げて!みぎ、ひだり!」

だんだんと軍隊の行進のように足を高く上げるように要求してきたと思ったら

「ほら、北ちょーせんみたいでしょう!ぎゃはははは!」

よくテレビでやっている、将軍様の前で行進する北朝鮮軍のパレードのモノマネをやらされていることにようやく気付いた僕であった。Rは意外と北朝鮮ネタが好きである。

そんな感じで行きは陽気な感じでわりと順調に隣駅前に着いた。

「よし、ここから来た道を戻るぞ」

「えー、もう帰るの?もっと先まで行きたいよ」

タクは全然余裕そうであったが、帰りの道もあるので

「帰りのことも考えなきゃ。あとまるまる半分歩かなきゃならないんだぞ」

と言い聞かせて折り返す。だんたんと終盤に差し掛かってくると、タクはまだ元気で本当にもっと先まで行っても大丈夫だったのではないか、ってぐらい体力があるようであった。

逆にRは序盤北朝鮮ネタで盛り上がっていた癖に徐々に疲れてきたようで、繋いでいた手はいつの間にか僕の腕に巻き付くようになり、僕が引っ張るような形になってしまった。

「R、ちゃんと歩け!」

「いや!もう疲れたのー!」

「みんなででウォーキング頑張ろうって言ったじゃん」

「もういいの。もうやんないの」

「そんなこと言わないでこれからもパパと一緒にやろうよー」

「もともとRは太ってないから歩かなくてもいいんだもん!」

がーん。い、いくら最愛の娘でもパパ、そのセリフはちょっとムッとしちゃうかなあ…。

「痩せるだけじゃなくて体力もつくからいいんだぞー」

やめさせないように色々言ってみたのだが、はたして気を取り直してくれたかどうか…。

これに懲りず、是非とも北朝鮮、いや、再挑戦して欲しい。

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01月11日(水)
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