ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■墓地っとな。
正月に父の墓参りに行った。
その前の年末には墓の草むしりや墓石をゴシゴシ掃除したりもした。ご先祖様を大切にする僕の心がけである。本当は母に
「お前もやれ」
と有無を言わさず墓まで連れて行かれたんだけど。いずれにせよ年が明けてお墓に赴き、亡き父に新年の挨拶を行なうのだ…と厳かな気持ちになりつつ、まず霊園の入口にて桶に水を汲む。桶と一緒にひしゃくも持っていたら
「コレ貸してー」
娘・R(8才)がひったくって先に歩いて行った。ひしゃくの底の裏には
「梶林家」
と書いてあり、
「梶林家こっちでーす。ついてきてくださーい」
Rはそれが見えるように鼓笛隊の指揮者よろしくヒシャクを高々と掲げツッタカターツッタカターとみんなを先導していく。ものの1分で厳かな気分台無し。
息子・タク(6才)はそれ以上に元気で、文字通り墓場で運動会をおっ始めそうな勢いだったので、
「ほら、ふざけてないでキチンとおじいちゃんに挨拶しなさい」
ほれ、と線香を渡すとようやく真面目になり、線香を墓前に捧げ、深々と頭を下げてぎゅっと目をつぶり手を合わせた。
「そうそう、おじいちゃんも『よく来てくれたなー』って喜んでるよ…」
と褒めてやると
「はんにゃー、はんにゃー」
タクなりの読経が始まってしまった。ウチは真言宗であるせいか、法事の時のヘビーローテーションは般若心経である。それを真似たのだろう。
「みったー、ぎゃってー」
タクはふざけてるのではなく本当に真面目に良かれと思ってやっているようなので、止めることなく後ろで見守っていたら
「みじゅまるーくるみるだるまっかー」
「それポケモンの歌だろ!」
5秒後、『ポケモン言えるかな』の歌にすり替わったので堪えきれずに大笑いしてしまった。お経のマネごとだけでも笑いを堪えるのに必死だったのにもうダメであり大爆笑。
お墓だけにツボに入ってしまった。
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01月05日(木)
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