ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■明日、(帰って)来てくれるな!
もう帰って来ているが、娘・R(8才)と息子・タク(6才)が嫁実家にお泊りしていた。

泊まる日の朝、

「じゃあ風邪引かないようになー」

と僕が会社に行く時、タクとは拳をガツガツと合わせて別れの挨拶をし、Rは僕の手を取ってすりすりとほお擦りし、なかなか離してくれない。こんなに名残惜しそうにしてくれるのってあと何年ぐらいなんだろうか。

夜、帰って来てから嫁実家に電話してみると、嫁父が出た。どうやら僕が家を出てからほんの20分後ぐらいにウチに子供達を迎えに来たようで、

「道ですれ違ったかもしれないねェ。オレ、シャレオツな服着てたから気付かなかったかな?」

などと言っていた。シャレオツと言ってる時点で既にシャレオツでない。それを聞いたRが電話口に出て来て

「パパ、ボーッとしてるから気が付かなかったんだよきっと」

という強烈なことを言っていた。頭の中が1年中お花畑のお前に言われたくないわ!ムキになって嫁父に「何分ぐらいに電車から降りましたか」等聞いてみると、結局は僕が電車に乗って数分後に嫁父が駅に到着した、みたいなタイミングだったようだが。Rには

「今日なにしたの?」

と聞いてみたら、

「…」

5秒ぐらい無音状態。

「どうしたの?」

「…えっとー、ガスト行ってー、」

「それから?」

「…(また5秒)…あとー、たのしかった」

ニューヨークから生中継、みたいなタイムラグが発生し、最後はものすごいはしょりおった。

「R、眠いんでしょ」

「…(5秒)、うん」

やっぱりお花畑だったようだ。

そしてタクはというと、なんと前回の日記で書いた、なくした手袋が実はあったという。嫁実家に着ていったコートのポケットに入っていたのだそうだ。

「パパがボクの手袋なくした…くやしい…」

と恨み言を言っていたのでひたすら謝っていたのに

「パパのせいにしてごめんなさい」

ショボーンとした声で立場逆転。まあ手袋なんてものはよくなくなるものである。こないだRの学校に行ってみたところ、忘れ物コーナーの所にわんさかあった。そんなむなしく消えていく運命、それが手袋。

靴下と違って、「はかない」ってか。

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12月30日(金)
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