ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■蟷螂で候。
仕事から帰って来たら、娘・R(8才)がまだ起きていた。
布団に入っていたRががばっと起き上がり、にっと笑う。
「やあ、ただいま」
息子・タク(6才)も布団に潜っていたがもそもそと顔を出した。
「タクもまだ起きてたのか」
「起こされたの!」
「ああ、ごめん」
夢の世界へ行くところを邪魔してしまったようだ。とっとと着替えて添い寝すると、タクは僕の手を握ったまますやすやと寝てしまった。もう片方の手でRと手を繋ごうとしたら、Rの手の甲に何やらマジックで字が書かれている。読んでみると
「カマキリ」
カマキリ?カマキリといえばカマキリ拳法で…って前の日記にも書いたな。
「なんでカマキリって書いてあるの?」
とRに聞いてみたら
「学校でね!カマキリがカマキリを食べられてたの!メスがオスを食べちゃうんだよ!って先生に教わった!」
「はいはい、共食いね」
「頭がとれちゃってて、地面に転がってたの!明日もあるかどうか見るから忘れないように書いておいたの」
「えー。わざわざ明日も確認するのー?」
「うん!」
余程衝撃的に映ったらしい。そういうのって逃げ出すかと思ったら結構好きなんだね…。おそらく先生は教えてないだろうし、僕も教えてないが、カマキリは交尾中だったのだろう。メスに食われる危険を回避しつつまぐわおうとするオス。カマキリのオスはやるのも命がけで大変である。
人間の世界だと「あたしを食べて〜ん」とか「ナオンをパーナンして食っちゃったぜ」とか男が女を「食う」表現が多々あるけれども(かなり死語あり)、カマキリの世界は逆であり更に文字通り食われるんだから、僕なんかまじで無理。
たとえメスから食われるのを逃れられたとしても恐怖でちんこがドリチン状態だろう。そんな危険を冒すくらいなら一生童貞を選ぶ。カマキリの世界での千人斬りとかって、余程のイケメンかつ戦闘能力も高くなければならないんだろう。まさに百戦錬磨。
Rも将来男を貪り食うような魔性の女に…は、ならないような気がするが。Rは気が付いてないかもしれないけれど、頭だけ食い残されたカマキリの雄なんて、まさに僕を象徴しているようではないか。
メスに頭が上がりません。なんちて。
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11月30日(水)
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