ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■泳いで走って。
子供達が通うスイミングスクールで競技会があった。

強制ではなく、希望者だけ参加できるので、娘・R(8才)は

「出たくない〜。負けたら悲しいから」

というすごいネガディブな理由で参加を拒否し、一方息子・タク(6才)は

「出たい!」

やる気満々であり、タクひとりの参加となったため、嫁とRと3人でタクの競技を見守った。タクが出るのはクロール12.5メートル。僕はRやタクがスクールで練習している姿をほとんど見たことがなく、夏に一緒に区のプールで泳いだときはとてもそんなに泳げるレベルではなかったので、クロールなんか出来るのか?と思っていたが、

「よーい、スタート!」

始まってみたらすいすいと泳ぐ泳ぐ。フォームもキレイだし速いし我が子ながら舌を巻いてしまった。親がなくても子は育つとはまさにこのことだなあ…。競技自体は始めはりーどしていたものの、後半隣のコースの子が追い上げてきて抜かされたっぽかった。

その時は順位の発表がなかったので分からなかったが、最後の表彰式では「同着1位」ということで(そういうことにしてくれたのかもしれないが)、表彰状を貰って

「いえーい、やったー」

超得意になって大喜びしていた。

「よくやったね」

たいしたもんだ、と僕も素直に褒めた。タクも自信が付いたようでよいことである。Rもタクぐらい前に出て来ればいい…とも思うのだが、これはこれでRの持ち味なのだろう。

競技会は午前中で終わり、午後お昼ご飯を食べた後、家でドタバタしていてまだ暴れ足りないようだったので公園に連れて行った。

Rはなわとびをし、タクは僕とサッカーボールを蹴り合った後

「マラソンだー!」

と公園の周りをぐるぐる走り始める。

「君は知っているか!僕が誰よりも勇気があることを!パパ!こっち来て!」

などと訳の分からないことを大声で口走り僕を呼ぶ。

「なんだ?」

立ち止まっているタクのところに駈け寄ってみると、そこにはみずみずしい犬のうんこが。

「僕は勇気がある!うんこ踏んでいい?」

「ふざけんな!」

自信は付けてもいいが、うんこは付けるものではない。

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11月24日(木)
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