ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■アーリー・イン・ザ・モーニング。
どうしても残業できない日があって、その代わりに早出をすべく、朝超早くに

「ストレート、まっすぐだねー♪」

ケータイのPerfumeの着メロが鳴るよう設定し、起きた。それでも僕より早く起きて台所に立っている嫁はミラーオブワイフ(嫁の鑑)である。

「んがー」

もぞもぞと娘・R(8才)と息子・タク(6才)も起きてしまったが、

「まだ寝てていいんだよ」

と頭をなでて、支度して家を出た。

で、残業できない日であるので夜とっとと帰って来るとまだ子供達は起きていた。しかしなにやらテンションがおかしい。人の話を全然聞かないし、なんか怒り出すし。

「今日起きたのが早すぎたから、もう眠くておかしくなってるのよ…」

と嫁。まだ寝てていい、と僕が言ったところで、もうふたりとも目が覚めてしまって二度寝せずそのまま起きてしまったという。

「そーだよ!パパがケータイならすから!」

嫁の言葉に乗っかってタクがプリプリと怒る。ええええ。そりゃ鳴らしたけど僕、悪者扱いなのー。僕だってもっと寝てたかったけど仕事だからやむを得ずなのにー。

これがダメならものすごい豪邸を買って、ケータイが鳴ったぐらいじゃ他の家の者に聞こえないような離れた部屋で誰にも気付かれないよう寝起きしするしかないではないか。そんな家買えないけど。買えたとしてもそれじゃただの別居じゃないか。、

はっ。そうか。Perfumeの新曲が出たから着メロ変えなきゃな…ってそういう問題じゃない。

「パパだって仕事なんだから許してくれよー」

僕は早起きの正当性を主張しつつ

「着メロがダメなら嫁、君が優しく起こしてくれ。新婚初夜の翌朝のように」

と嫁にお願いしたら

「はあ?なんでいつも誰よりも早く起きて必死にご飯作ってる私が、普段ガーガー安眠しまくってるあなたを優しく起こさなきゃいけないわけ?」

嫁の早朝の悶々とした逆鱗に触れてしまったようだ。朝、文字通り寝た子を起こし、夜嫁に対しても寝た子を起こしてしまった。

僕が早朝目を覚まそうとしている間に、嫁の方はとっくに愛が醒めてしまっていたのね、

少なくともトイレは自分で出来るぞ。

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11月11日(金)
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