ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
[5183158hit]

■君達男の子。へいへい。
あれは土曜日か日曜日か、休日の学校の開放図書室に行った時のことじゃった。

娘・R(8才)と息子・タク(6才)はそれぞれ借りた本を抱えてテクテク歩いていると

「あ、りょーた君だ。同じクラスなんだよ」

学校の中庭で飛び跳ねている男の子をRが見つけた。

「やあ!」

りょーた君は大きな声でこちらに挨拶する。利発そうで、目がクリクリしているイケメンだ。こんな男の子がRと同じクラスにいるなんて危険だわ!

図書室に入ると

「あ、リコちゃーん」

今度は同じクラスの女の子がいて、本を借りようとしているところだった。

「その本、Rも借りてたな」

などと話すとニコニコ嬉しそうに笑う可愛い子。Rとタクも本の返却と貸し出しを済ませ、リコちゃんと一緒に図書室を出ると、りょーた君の他にもうひとり、クラスメイトの男の子がいた。

水道のホースを伸ばし、何も植わってない花壇の土に水をかけて泥団子を作っていた。

「勝手にそんなことしてたらやばくない?」

僕はこの子は知っていたので声をかけると

「んはっ?」

びっくりしたように僕に顔を向けた。泥のはねっ返りがおでこや頬につきまくりである。どんだけ夢中だったんだ。

「そーだよーだめなんだよー」

「ホントお馬鹿なんだから」

後ろからRとリコちゃんも注意しまくる。この時のRは、「ちょっと男子!」みたいにブチ切れる女子にありがちな

「クソ真面目女子がバカ男子を見下す顔」

をしていた。家ではそんな顔見たことないのに、学校ではそんな表情を見せてるんだなあ…。野良犬みたいに暴れる男の子を、

「ホント男子って幼稚でしょうがないわよね」

と見下した表情の女の子。小学生の男女間って21世紀になっても変わらないのだなあ。

そして最初に出会ったりょーた君は相変わらず飛び跳ねていた。歩いたり止まったりすることがない!まるで「真夏の夜の夢」のパックを演じた北島マヤのような。よしきた、おいきた、それご覧の通り。ダッタン人の矢よりも速く。

この子達を見ていると西原理恵子のマンガに出て来るお馬鹿系男子そのまんまである。タクなんてずいぶん大人しい方なんだなあ…。

「僕ね!犬を三匹も飼ってるんだ!」

りょーた君は自慢気に話す。

「へえ。すごいね。どんな犬なの?」

「えっとねー!チワワと、チワワと、犬!」

そういう言い方されると3匹目が非常に気になるじゃないか。ビーフとポークと肉、みたいな。この子達の通学路の電柱などに、かなりの確率で犬のうんこが放置されているので、りょーた君はそんな飼い主にならないで欲しいものである。

また、それを聞いたRとタクは当然。

「いーなー。パパ、うちも飼おうよ」

と僕にせがんでくるわけで。3匹も犬を飼える家なんて、お高いんでしょう?

そんなの無理であるからして、負け犬なら毎日家にいるのでそれでガマンするがよい。

少なくともトイレは自分で出来るぞ。

クリックしてね!←これだけでもいいので押してね。
ブログランキング・にほんブログ村へ←こちらもできれば。
はてなアンテナに追加
11月10日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る