ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
[5183194hit]

■辛いラーメンと辛い街。
突然だがラーメンブログ風日記。

ふと思い立ち仕事帰りに石神井公園にある「麺処井の庄」へ。練馬区ではうまいと評判のお店である。

石神井は「しゃくじい」と読み、東京の中では難読地名のひとつかもしれない。石神井公園…。昔、好きだった女の子が住んでいた街。何年かぶりに降りた駅はすっかりキレイに改装され、あの子と最後に別れた時は「昭和かよっ」みたいな古ぼけた感じだったのに、その面影はすっかりなくなっていた。

「麺処井の庄」は駅南口すぐ、寂れた雑居ビルの地下にある。この地下フロア、他には居酒屋、スナック、雀荘、パチンコ両替所、といった感じで場末の吹き溜り感ありまくりの空間である。だが嫌いではない。

僕は食券販売機で2秒ほど悩み、「辛辛魚つけめん」にする。からからうお、と読むらしい。無料で中盛りまで増量可とのこと。食券を渡した店員さんが

「とても辛いので辛さ控え目にもできますけれども、いかがしたしますか?」

甘く見てるとヤケドするぜ、みたいな感じで忠告するのだが、僕は「控え目にしなくていいです」と意地でオーダー。僕のつけめんは10分弱ぐらいで出て来た。

井の庄
なるほど真ん中に赤い唐辛子の山が。しかし崩してみると中は魚粉であり、唐辛子の辛さと魚介系の香りがうまく合わさって美味しい。始めに「とても辛いので…」と念を押されたわりにはそんなに辛くなく、肩すかし。ただ僕の舌は時々食べる「蒙古タンメン中本」("辛うま"の代名詞的ラーメン)の飛び道具的な"激辛うま"に慣れてしまっているので、それと比べてしまうのも申し訳ないのだが、おとなしめの"辛うま"である。

最後はつけスープにライスをぶちこんで雑炊風に食べる。これもまたマイルドな辛さで上手く、全部食べきってごちそうさま。

店を出てから少し考え、すぐ駅に向かわず少しうろうろしてみる。あの子との思い出を反芻してみたかった、みたいな。思い出のかけらでも残ってないか…と恋する乙女のように石神井公園の街を感傷にひたりながら歩く。

僕が美少女女子高生とかだったらドラマのワンシーンのような絵になるのだろうけれども、オヤジなのでひたすら不気味であり下手すりゃストーカーである。

北口に回ろうとすると踏切がなくなっていて立体交差になっていた。僕とあの子も立体交差。すれ違うばかりで決してひとつに合わさることはない…なんっつってプー。

いい加減我ながらキモイと思えてきたのでいよいよ帰ろうと思い、駅に向かうと改札の脇にホームレスのおっさんが座っていた。正座し、その前に帽子を逆さに置く伝統的乞食スタイル。そして

「欲しい〜ものは〜1万円札!お願いします!」

と繰り返し絶叫。程なくして駅員がすっ飛んできて

「お父さんー、ダメだって言ってるでしょ、困るよ…」

そんなやりとりを見ながら改札を通った。欲しかった…ものは…あの子…。かじりんさんー、ダメだって言ってるでしょ…結婚してるのに…困るよ…。

あの子は元気だろうか。僕はすっかりオヤジになってしまったが、こんなオナニー日記を書いているのは相変わらずである。

しゃく自慰だけに。なんつって。

以上レポっす。

応援クリックよろしくです。
    
クリックしてね!←これだけでもいいので押してね。
ブログランキング・にほんブログ村へ←こちらもできれば。
はてなアンテナに追加
08月25日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る