ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■めいきっぽっしぼーうぃずきやのん
「としまえん」のプールの帰り、隣接するトイザらスへ。

娘・R(7才)の誕生日プレゼントを買ってやるのである。前の日記にも書いたが、

「トイザらスの広告が来たらそれ見てなに買ってもらうか決めるのー」

などとRは言っていたが案の定そんなタイミング良く来るわけもなく、結局未定のままお店で決めることにした。

「どんなのがいいんかね」

わくわくして顔が紅潮しているRに手を引かれ、全体的にピンクな色調のガールズトイコーナーに連れて来られると、まずプリキュアのおもちゃが目に入った。昔はいくつか買ったものであるが

「もうプリキュアは卒業かな〜?」

さすがに小学2年生になるとプリキュアのオモチャはちょっと幼稚な気がする。

「うん、そつぎょー」

その通りRは見向きもせず違うオモチャを物色していた。

「これがいい」

熟考してようやく決めたのは、「ポップルハート」という、立体的なシールを作れるオモチャであった。そういえば近所の女の子も、小さな色付きの四角い消しゴムを並べて、ドット絵みたいに自分だけのデザインの消しゴムを作れる「オリケシ」とか、携帯でなくエンピツをデコレーションする「デコエン」とか、オリジナルのチャームを作れるオモチャとか持っていたなあ。

こういうのを「メイキングトイ」と呼ぶらしいが、作ったものを友達同士で交換するのも楽しいんだろう。Rもオリケシとかチャームを貰っていたので、シールを作ってお返しすることも必要だろう。

「げっ高っ」

横で嫁がオリケシの材料セットの値段を見て驚いていた。近所の女の子にRも息子・タク(5才)もオリケシを作らせてもらったことがあって、もらいっぱなしじゃ悪いかなーと思ってお返しに買おうとしていたらしい。しかし

「この値段じゃ逆に気を遣わせちゃうなあ…」

と引いてしまうぐらいいい値段がする。そうなのだ。この「メイキングトイ」というジャンル、当たり前だけど作ったら作っただけ材料が減る。材料がなくなったら補充しなければならない。そしてその材料は悲しいくらいに少ない。

現にRが買おうとしている「ポップルハート」なんて、10個ぶんのシールの材料しかないため、その気になりゃ1日で全部作り終えてしまうだろう。そして横には補充用の材料セットが…1799円とか書いてあるし、いい商売するじゃねえかよう。

本体が安くてもインクが異常に高くて異常に減りが早いキヤノンのインクジェットプリンタ商法の如し。何かというとすぐインクが切れ、補充する度になんかハメられた気分になるのですごい嫌である。

出来れば違うのにしてくれないかなあ…と喉まで出かかったが、せっかくRが長い時間かけて選んだオモチャだし、本当に欲しいものを買ってやるのが誕生日プレゼントだし、ということで補充用材料セットも併せて買ってやろうとしたら嫁がすっ飛んできて

「補充用はいらないから!」

Rに聞こえないようヒソヒソ声でありながら有無を言わせぬ強い口調で言うので、1799円也の材料セットは棚に戻した。それでもRは

「たのしみー」

と満面の笑みになったのでめでたしめでたし。一方タクも

「パパ、こっちきて…」

僕の腕を引っ張り

「これ、ほしい…」

ポケモンのカードセットがずらりと並ぶコーナーまで来させられ、おねだりするではないか。

「あと2ヶ月で君の誕生日だからその時に買ってあげる」

と我慢させようとしても

「やだ、ほしい!」

いつになくダダをこねる。

「うーん、こんな聞き分けのない子だったっけ」

と嫁に苦笑いすると

「プールの後だし、疲れてて眠いのよ」

とのこと。なんとかなだめて帰ることにしたが、メイキングトイなんかよりもカードゲームやテレビ・携帯ゲームの方がばんばん金を使う。Rよりタクのおねだりの方が末恐ろしい。去年までは仮面ライダーグッズを買ってやれば大喜びだったのに。

僕はメイキングトイよりメイキングラブ希望である。

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08月09日(火)
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