ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■コンタクトと毛沢東は似ている。
朝、コンタクトレンズを目に入れる僕。

キッチンの流しにてレンズをちょいちょいと水洗いし、左目に入れてから右目にも入れる。おお、今日は左目が全然痛くないぞ、まるで裸眼のようだ、と思ったらホントに裸眼のままだった。つまり目の中に入れたと思ったけれども実際はどこかに落ちてしまったのだ!

「ぎゃああああ!近づくなあああ!」

まず誰も近寄らないよう厳戒態勢を敷き、這いつくばって床面を探しまくったのだが、全く構うことなく

「パパ大すきー」

娘・R(7才)が走ってきて背中に飛びついてくるので、「近寄るんじゃねえ!」という焦りと、甘えられて「ははは、こいつう」というデレデレ感が混在し、ますますパニックに。怒りながら笑う人、竹中直人のようである。

床面は見つからなかった。次は流し台である。悪いことにキッチンのシンクなので、食べ終わった朝ご飯の食器類が水を張った洗い桶に突っ込まれていた。

お椀やお皿の中に入ってないか確認しながら取り除き、洗い桶の水をゆっくり流して空になったシンクを見てみる。ない。排水口のストレーナー(網みたいになってるとこ)を見る。やっぱりない。服をパタパタしてみてもない。

「ああ、もうお手上げだ…余計な出費が…」

見つかるまで探していたいところだけれどももう家を出ないと遅刻してしまう。僕は絶望のズンドコに陥った。

「探しといてあげるからさ」

と嫁が言ってくれたがあまり期待は出来なかった。

「じゃあ行ってきまあす」

しょぼくれながら家を出ようとしたら

「あったよ!」

と嫁のシャウトが。

「なにー!どこにあった!」

「ここ!」

嫁はRのお椀を指差した。なんとお椀の外側にへばりついていたのだ!

「うわー。食器は内側しか見てなかったわー。助かったわー。ありがとう」

「これで無駄な出費もなくてよかったね!お駄賃が欲しいくらいだわ!お駄賃!」

嫁がすんごい得意気にまくし立てる。僕はその嫁の「お駄賃」の「チン」の発音に妙にエロスを感じ、

「よし、お駄賃という名のちんちんをあげよう。夜に」

子供達に聞こえないようにこっそり耳打ちした。どんなハードなプレイでもたっぷりご奉仕しよう。ソフトでも!ハードでも!コンタクトレンズをつけたまま!しかし嫁は

「いらない!」

と即答したため

「じゃあハーゲンダッツでも買ってやるよ」

仕方ないが嫁の好物でも買ってやるか、ということにした。

しかしコンタクトレンズっていろんなところに引っかかる(へばりつく)ものなんだなあ…。服にへばりついてるかも、とまでは思いついたが、濡れていればお椀の横っちょにもくっついてしまうものなんだなあ…。そこまでは考えが及ばなかった。

まさに目からコンタクトが落ちる思いである。

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07月13日(水)
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