ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■ジャガエロ。
「ほら、パパにしばらく会えないんだからバイバイしときな」
朝、仕事に出掛ける時、玄関のドアを開けようとしているタイミングで嫁が子供達に言った。
しばらくと言っても1日だけなのだが…。この日、娘・R(7才)と息子・タク(5才)がそれぞれ学校と幼稚園から帰って来たら、嫁実家に泊まりがけで行くことになっていたのである。
そこで嫁父が庭の畑に植えたジャガイモを掘るのだという。今はタクがジャガイモみたいな坊主頭だというのに。いずれにせよ我が家の家計のために48個ぐらい掘ってきて欲しい。IMO48。なんちて。
「はい、じゃあ気をつけてジャガイモ掘りがんばってね」
とタクと握手を交わすと
「子供達は今夜いませんから…でも私はいるけどね!」
嫁が笑みを浮かべる。え、なにそれ。それって今晩ファックミーってこと?嫁は常々「みだらな行為はもういい」と言って憚らなかったが…笑みの奧に隠れる真意を探ろうとする僕であった。
嫁は今夜いる。嫁父が子供達を迎えに来ることになっているのだ。
「はやくおじいちゃん来ないかな〜」
タクは朝からウキウキしてウェイクミーアップである。一方Rはちょっと引きつった笑顔を見せ、
「ジャガイモ掘りは好きなんだけど…おっきい虫が出て来るのがヤダ!こわい!」
女の子らしい悩みを吐露していた。
「あー。カナブンの幼虫とかねー。あれは正直パパも嫌いだ…。でもトカゲとかは好きだ」
親として子の悩みに答えるべきだったが、何の解決にもならない話を返すダメ父親。
夜、帰って来ると嫁がひとりぽつんとアイロンがけをしていた。やはり子供達がいない家の中というのはガランとした空間の存在感がでかい。
「あちいね」
などと言いながらゴロゴロしていたら
「あなたもう寝ちゃいそうだから布団敷いとく?」
などと言うではないか。え、なにそれ。ただちにファックミーってこと?どんな風の吹き回しだと思いながら布団を敷いてみて
「ママといっしょに寝るぅ〜」
タクのマネをして甘えてみたところ
「はあ?私まだやることいっぱいあんの!あとそれ全然可愛くないから!」
いつもの嫁のリアクションだった。もう遠回しに言うのがめんどくなったので
「やらせろー」
と臀部をひとなでしたら
「できません!!ザマァ!」
月次血算なんだという。一体朝からの思わせぶりな言動は何だったのだろう。僕がなんでもエロに繋げてしまう妄想回路が悪いのだろうか。
子供達はうまくイモを掘ることが出来たのだろうか。僕のイモは日の目を見ることはなかった…。
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07月02日(土)
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