ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■憧れ〜のブラジルサンバ。
地元の商店街でナイトバザールというイベントがあった。

小雨が降っていたのであんまり行きたくないなあと思っていたのだが、しっかりチラシを見ていた娘・R(7才)と息子・タク(5才)が

「いきたい!」

と言うので傘をさしてトボトボ歩いていく。何故こんなに子供達が行きたがるのかというと、毎回このイベントではリフティング大会という、サッカーボールを何回リフティングできるかな?という趣旨のコーナーがあり、たった1回でもボールに触るだけでお菓子がもらえるんである。

タマに触るだけでお菓子がもらえるなら、僕なんかお菓子の家が何軒も建ってるさ、うひゃひゃひゃ…とオヤジテイスト満載のギャグを考えながら、いつもリフティング大会をやってる場所に行ってみたが誰もいない。

「やっぱ雨で中止なのかなー」

係の人に聞いてみなさいよ!と嫁にせっつかれ、商店街関係者っぽい人を探していたら、ズンドコズンドコとサンバのリズムが鳴り響いた。サンバカーニバルが始まったのである。

紐パン紐ブラみたいな思いっきり露出したコスチュームで乳や尻をフリフリしながら踊りまくるお嬢さん方に興奮したがそれは一瞬で、何故ならばよく見たらどう見ても僕より年が上なんじゃないかっていう熟した感じだったので、一気に穏やかな湖面のように平静な心になった。

タクは僕に肩車を要求しそのミニマルなリズムにノリノリになり、Rはその陽気なお嬢さんのひとりにウオホホホホと踊りながら迫られ、固まっていた。

それはそうとリフティング大会はどうなのか、ようやく商店街のおじさんをつかまえて聞いてみたら

「あー、誰もいなかったら中止ですねえ」

とのことでそのことをタクに伝えたら

「う…う…」

速攻でベソをかきだしてしまった。そんなにやりたかったんかい。

「ほらほら、すぐ泣かない!雨だからしょうがないだろ!」

タクはスタスタと帰り道を歩き出してしまった。

「おいこら待て!いじけたって何にもならないぞ!」

サンバなだけに、それが大事。それが大事。それが大事だよ〜。

へい、いち、に、サンバ、にいに、サンバ(以下略)。

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05月30日(月)
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