ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■「いびき」を「いきび」と言う娘。
日曜日の午後。
娘・R(7才)と息子・タク(5才)は近所の友達と遊びたい、と言って外に出て行った。外と言ってもウチのすぐ前で遊んでいたわけだが
「ああ、遂に親よりも友達と遊ぶようになってしまったのだなあ…」
と窓から眺めながら寂しくなった。子供達のお相手がないのでヒマになってしまった。こういう時こそ自己研鑽のチャンス。自分を磨くための時間とすべきだろう。
某資格取得のための勉強でもするか、と決意したものの、気が付いたらエロサイト巡回していた僕のバカバカ。しかし、ちんちんを磨くのも自分磨きの一種には違いないので辛うじてブレてないはず。
外は天気予報の通りどんどん雲が厚くなり、どんよりした色になってきた。子供達を中に入らせようか…と思っていた矢先、ドタタタタタともの凄い足音が聞こえ、バアンと扉が開く音がした。
Rとタクと近所のお友達ふたり、計4人でどっちの家で遊ぶかカヤカヤカヤカヤ話し合っている声が聞こえた。僕はちょっと顔を出せる状態ではなかったので(自己研鑽中的な意味で)、奥の部屋に閉じこもったままだったが、子供達は
「○○ちゃんちで遊ぶからね!」
嫁に声をかけてまたドタタタタ…と走り去って行った。どうやらお友達の家に決まったらしい。しかしRが走り去りながら叫んでいた言葉が飛び込んで来た。
「いきび(いびき)が聞こたからパパ寝てるよ!だから○○ちゃん家にしよ!」
おいこら。僕起きてるぞ。”いきび”もかいてないぞ。何故Rはそう決めつけるのだろう。昨日も日記に書いたとおり、本当は言われてないのに
「パパのお金がなくなっちゃうからおやつ買ってもらっちゃダメ」
と嫁に言われたと言い張ったこともあり、
「Rって、本当に不思議ちゃん…?」
微妙に心配になってきた僕である。なんか常人とは違うモノを見、違うモノを聞いてるんじゃないか、みたいな…。
「あなた、いびきかいて寝たことにされてるよ」
嫁は僕をバカにしながら
「ねえ、いつごろ迎えに行く?」
疑問形でありながら実質上は『適当なタイミングで連れ戻して来い』という命令形の問いかけをする。
「3時でいいんじゃね。おやつだから戻ってこい、と…」
僕はそう答えてその通り3時になってから迎えに行った。嫁に
「コレ持ってって」
とお友達へ渡すおやつを持たされて。
「どーもお邪魔してすいません」
お友達のママさんに挨拶してRとタクを連れ戻す。タクはゲームに負けていじけて半ベソであった。
「ほらほら、いちいちいじけてると誰も遊んでくれないぞ!」
タクの頭をくしゃくしゃと撫で、Rには
「パパ、”いきび”かいてないし寝てもないぞ!」
これだけは言っておきたかったので言うと
「えー聞いてたのー!」
Rはバツが悪そうな照れ笑いをしていた。勝手にいきびをかいて寝ていると思われてしまっている。
これを「思われいきび」といいます。
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05月24日(火)
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