ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■あいさつすると、ひやあせふえるね。
土曜日の午前中、タクは幼稚園の体験教室で給食の配膳を体験する、というイベントに参加していた。
わざわざ弁当業者がベルトコンベアを持って来て、そこにパンやらおかずを流し、それを園児達がトングで掴んでお皿に乗せる、というもの。前の晩、タクは
「たいけんきょうしつ、たのしみ…」
と寝言に出るほどワクワクしていたので、きっと目をキラキラさせながらやっているんだろうなあ…と思いつつ、家で娘・R(7才)とトランプをやりながら待ち、12時なってから迎えに行って
「どうだった?面白かった?」
実は僕もちょっとやってみたかったなあ…と思ってたので聞いてみたら
「ちんげんさいがマズかった」
というあまり夢のないコメントだったのでわりとガッカリした。
幼稚園に迎えに行ったその足で今度は水泳教室のためにスポーツクラブへ。速攻で行かないと間に合わぬため自転車を全力疾走。こんなに必死にペダルこいだのって、遅刻寸前の高校時代以来であり、勿論その頃とは体力が違いすぎ、酸欠と足ガクガクで死ぬかと思った。子供の運動の前に親が体力使い果たすってなんなの。
そんな親の消耗をよそにつやつやとした顔色のタクは、スポーツクラブの入口自動ドアをずーんと開け、ツカツカと受付嬢の前に行き
「こんちくわ」
と挨拶し、横に展示されていた女性用スポーツウェアを着用したマネキンの胸を
「おっぱい」
とむんずと掴み、颯爽と歩いて行った。お前どこの野原しんのすけだよ。いや…堂々とした態度、ダジャレ、下ネタ、この3要素を完璧に網羅した姿はセクハラオヤジの出社風景のようでもある。既に下品さに関しては中高年並みの貫禄がある。
そのタクの後を歩く僕の気まずさといったら。受付嬢が
「あー。これが親の顔かー」
といった視線をチラリと投げかけてくる。こんな時、どんな顔をすればいいのか分からないの。もしくはこの場を上手く切り抜けるようなアメリカンジョークとか。
「おいおい、パパの真似するには10年早いぞ」
とか。余計ダメか。
泳ぐのは子供達のはずなのに、僕の目が泳いでしまったとさ。
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05月22日(日)
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