ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■はらいたたに3000点
日曜日、息子・タク(5才)が

「おなかが痛いの」

と言う。確かに朝トイレに行った時、ちょっとゆるゆるうんちくんであった。

「またトイレ行くか?出そうか?」

「出ない」

とのことで、それほど痛いわけでもないらしく、ちょっと様子見していたが、普通に元気だったので外で遊んだりしていつもの休日の過ごし方をしていた。ところが夕方頃

「お腹痛い」

とまた言い出し、更にだるそうだったので、

「布団に入ってな」

布団を敷いて横になるよう言うとスヤスヤと眠ってしまった。30分程して起こそうと思ったところ、真っ赤なほっぺたになって布団を蹴飛ばしていた。嫁が起こして念のため体温を計ったら

「うわ、39度」

「えー!」

一体急にどうしたというんだああああ…と慌ててしまった。

「ポカリ飲みたい…」

とタクが可愛く儚げにアピールするのでよっしゃあああ、と近所のドラッグストアに向かった。だが地震の影響でもの凄い人達が食材やらの買い占めに血走っており、水、スポーツドリンクはとっくに売り切れ。

「まじでえええ」

すぐそばのコンビニに入ってみたところ、辛うじてあった。但し定価なのでドラッグストアのほぼ倍額…。まあ、高くてもあるだけましさ…。タクはポカリを飲んだ後、また眠りについた。

そして夜中…僕は寝室の隣で起きていたが、急にドタドタという足音、ガラッという扉を開ける音が続けざまに勢いよく聞こえてきたので、

「誰だ?」

と思ったらタクがトイレに入っていたのであった。そして

「もれそうだったから起きた」

「おお、そうか、エライね」

「でもちょっとだけもれちゃったからパンツ替えるよ」

タクはトイレの後スタコラとタンスに向かって行った。

「お前、5才なのにそこまでひとりでやれるのはスゴイなあ」

おねしょ直前に自分で目覚めるのも凄いし、真っ暗な真夜中なのに怖がらずにひとりでトイレに行けるのも凄いわ。娘・R(7才)だったら朝まで気付かないか、途中で起きたとしても

「パパ…」

と泣きながら僕に抱き付き、僕がダッコしてトイレまで連れて行かなければならないだろう。

タクは夕方より全然顔色が良く、動きもキビキビしていたので熱を計ってみたら、なんともう平熱になってるし。

「おなかの痛いのも治った?」

「うん!」

とのことで

「まだ夜だから着替えたらねんねしな」

タクは素直に着替え終わるとすぐ寝てしまった。翌朝

「知恵熱かしら」

と嫁は首をかしげていた。僕が思うに、何か悪いものを食べて、お腹の中でそれを浄化しようと闘っている間、腹痛と発熱があったのでは…とまるで適当な説を言おうとしたけれども

「わたしが食べさせてるモノにケチつけんの!じゃああなたが腹下しそうなゴハン出してやろうか!」

と切れられそうなのでやめた。

腹痛が治ったタクと、ドラッグストアでポカリが売り切れだったため、コンビニでドラッグストアより高いお金を出さなければならなくなった僕はよく似ている…。

どちらも、はらいたくない!

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03月15日(火)
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