ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■あんたはエライ!
娘・R(7才)が
「あしたひょーしょーされるんだよ」
と嬉しそうに語る。先日、Rの絵と書が立て続けに展示会に出品されたので表彰されるのだという。
「朝礼で表彰されるのかい?」
「うん、たのしみ〜」
Rは嬉しそうだ。僕なんか表彰されたことなど1回ぐらいしかなかったと思うが、朝礼で校長から表彰状をもらったりする人達は羨ましかった。トロフィーとか楯とか賞品もある場合は更にヒーロー度がアップしたもんだ。
あのちっこいRがちゃんと朝礼台の前に出て礼をして校長から受け取る…表彰式の一連の動作などできるのだろうか、とちょっと不安になってしまった。そしてせっかくの晴れの舞台だからビデオ撮らせてくれないかなあ…とわりと本気で学校に電話しようと思ったが、どんだけモンペなんだよ、と辛うじて我に返って冷静になれた。
「明日はひょーしょーもあるし楽しいことがいっぱい」
Rは非常に幸せそうな人生を送っているようでなんだか眩しく見えるよ…。そんなわけでやたらとワクワクしていたRはなかなか寝付かず、眠らせるのが大変であった。
翌日の夜遅く会社から帰ってくると既に子供達は寝ていて、僕の机の上に表彰状が置いてあった。絵画と書に対するものがそれぞれ1枚ずつ。1枚貰うのだけでもレアなのに大したもんである。
貰ったRはさぞかし嬉しかっただろうと思い翌朝
「表彰状、すごいね。よかったね」
と褒め称えると
「うん」
「金色でキラキラだねえ」
「うん」
「ほら、ここに練馬区のマークがあるぞ」
「で?」
テンション低っ。どうやらもうRの中では終わってしまったことのようだ。表彰を受けるまでがワクワクで、貰ったらもうわりとどうでもいい、みたいな。人の彼氏を奪うことだけに生き甲斐を感じ、奪ったらポイみたいな悪女にならないことを祈る。
せっかく貰ったのだから褒めまくって額縁も買って入れて飾ってRの栄誉を永遠に称えようと思ったのに。額縁サイト見て品定めしたのに。おおR。君の名を呼べば僕は切ないよ。優しさはいつも僕の前でからから空回り。そりゃ額縁じゃなくてナガブチだ。
表彰式とかけまして、医者の診察とときます。
その心は、どんなしょうじょうですか?なんつって。
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02月19日(土)
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