ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
[5183218hit]

■ハートのエースが
「パパとトランプしたいの」

と娘・R(7才)から上目遣いでおねだりされたらやらないわけにはいかないだろう。Rは

「たっくんもしよ」

と息子・タク(5才)も誘い、3人でやることになった。

「何をやるんだい?」

「えっとー。ばばぬきと七並べとしんけいすいじゃく」

Rとタクはこの3つしか知らない。その3つを3人で繰り返しやる。そして

「一位が5点で、二位が3点で、三位が1点ね」

更にRがチラシの裏に「パパ」「R」「たく」と書かれた得点表を作り、ポイント制を宣言する。最近こういうルールになったようである。

Rもタクも徐々にコツを掴んできたようで、僕が手加減しないでも子供達が勝てるようになってきた。まずババ抜きはRが勝利。

「やったー」

とRがガッツポーズをするとタクが

「くやしいから『やったー』とか言わないでえ」

目を潤ませながらシクシクと悔しがる。タクの負けず嫌いが始まった。

「あんまり勝ったって自慢するのも良くないけど、ま、1回ぐらいはいいでしょう?タクも次勝てばいいじゃん」

まあまあとタクと慰める。勝っても喜びを表わせず、ただ黙々とやるのみのトランプってどんな拷問だ。

ゲームを進めていくと、タクと僕が代わる代わる勝っていく、という展開になってしまった。手加減しても配牌が良すぎて勝ってしまう。こんな時に無駄な運を使わずに、麻雀の時に運を回して欲しい…と思いつつ

「Rちゃん、頑張れ頑張れ」

なかなか勝てないRを励ますと

「あ…Rちゃんもホントは勝ちたいのうううう!」

これまでじっとしかめっ面でやっていたRがぶわああああ、と泣き出してしまった。悔しいのを堪えていたのに、僕が余計なことを言ったために堤防決壊してしまったようだ。

なんで楽しいはずのトランプなのに、我が子達は泣いてばかりいるのか。

ババ抜き、七並べ、神経衰弱。

3人が3人、

冗談抜きに愚痴並べて神経衰弱になってしまった。

応援の2クリックよろしくです。
    
クリックしてね!←これだけでもいいので押してね。
ブログランキング・にほんブログ村へ←こちらもできれば。
はてなアンテナに追加
02月02日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る