ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■ 微熱スーパーデラックス
ふと目が覚めた日曜日の午前5時。まだ暗い。

何故目覚めたかというと、ひどい体調のせいだった。頭と喉が熱を持ってて、目ヤニがまぶたまわりにみっちり貼り付いていて、全身がだるくて寒くて、ひどい寝起きだった。この熱っぽさは結膜炎の症状だろうか。それとも追加で風邪引いちゃったのだろうか。

歩く度にじんわりじんわり響く鈍痛。関節もかなり熱を持っているように思える。仕事が休みなのはいいが、病院も休みだ。どうしよう…。

とりあえず冷蔵庫を開けておでこに冷えピタを貼り、体温計を腕に挟んでみる。ぴぴぴぴっと鳴ったので外して見てみると…

「36.6℃」

なんだよ思いっきり平熱じゃないかよっ。こんなに辛いのに平熱って超悔しいんですけど。この苦しさなら38度台はカタいと感じていたのに、なんかすごいもったいない気がする…。

とにかく今は大人しく寝直すしかないか…と再び布団にモゾモゾ入ろうとしたら

「何度だった?」

「うぎゃああああ!」

暗闇の中から地を這うような声がああああ。って嫁だった。いつから起きてたんだ。

「さんじゅうろくどろくぶ」

「プ。平熱じゃん」

案の定思いっきりバカにされた。おのれ嫁め。見栄張って39℃とか言っておけばよかった…。

「でも辛いんだよう」

とか泣き言を言っていたら息子・タク(5才)がむっくりと起きた。

「いまなんじ!」

「5時だからまだ寝てなさい」

「パパ、起きたらおしっこ行きなさいよ」

「わかったわかった」

日頃自分が嫁に言われていることを、僕にそのまんま言ってきておかしかった。タクは言うだけ言ってコロンとまた寝てしまった。

さて、僕はバカにされた嫁を見返すためには、もっと症状がひどくなればよいと思った。どんどん発熱しますように…と祈りながら寝ていたら、幸か不幸か徐々に熱っぽさは引いてきてしまった。

結膜炎も医者からもらった目薬を差し続けていたら、赤目も治り、目やにもぐんと減ってきた。昼間になると多少だるさは残るものの、わりとピンピンしてきてしまった。あらいやあん。目指せ39度台だったのに健康になってきてしまったことよ。

嫁に合わせる顔がない。夜などもっとピンピンしてしまって…。

朝は発熱、夜は発情、みたいな。

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02月01日(火)
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