ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■お父さんはマーライオン
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昨日の日記の続き。

としまえんでスケートをしまくった娘・R(7才)と息子・タク(5才)は、まだ遊び足りなかった。

「のりもの乗りたい〜」

スケートはもういいが、アトラクションで遊びたいというふたり。まず嫁とタクはとっととジェットコースターに行ってしまったので、残された僕は、これまで子供達の身長が足りないせいで乗れなかったものをチャレンジしてみようかと考えた。Rとタクはほとんど身長が同じで、最近身長制限110センチを突破した。これにより「110センチ以上利用可」の制限があるアトラクションが乗れるはず。

その内のひとつ、スケートリンクのすぐそばにあった、クイズタイムショックの罰ゲームみたいに座席がぐわんぐわん回転&上下している乗り物を指して(例えが古いなあ)

「アレ乗ってみるかい?」

「うん!」

Rはやる気満々だった。待っている間改めて近くで眺めてみると、けっこう激しい動きである。

「R、大丈夫?怖くない?」

ちょっと思い直して一応確認したら

「だいじょぶ!」

というとこなのでレッツライドオン。

「身長チェックさせてもらいまーす」

係員がRを身長計の前に立たせる。Rの背は110センチのシルシとほとんど同じであったが

「はい、オッケーです」

おお、無事パスできた。

R
座席に座ってワクワクしながら待つR。やがてスタートし、ぐわんぐわん回りだす。

「ギャハハハハ!たかーい!はやーい!たのしーい!」

Rは怖がることなく大喜び。しかし問題は僕自身であった。う…この動き苦手かも…、と吐き気が…。僕、コーヒーカップとか回転系は苦手なんである。

幸いなことにこのアトラクションはほんの2分ほどで終わり、

「た、楽しかったね…」

ひとまず娘の前で吐かずに済んだことを喜んだ。ところがRは許してくれなかった。

「もう1回乗りたい!」

「えー!」

ということで2回連続で乗ってしまった。Rはご満悦であったが、僕、もう目をつぶっていた。多分藤木君並みに顔色と唇の色が悪かったと思う。ここで吐いたら螺旋ゲロになるのかな…とかバカなことを考えつつ、Rと周りのほかのお客のトラウマにならないように必死でこらえた。

ようやく2回目が終わり、地に足を付けられる喜びを味わうのも束の間、

「Rちゃん、ちょっと待っててね。トイレ行って来るから…」

真冬なのに額に脂汗を掻きながらトイレに駆け込んだ。む。誰か中にいるな…と気配を感じた途端、トイレには紋付袴の絵に描いたようなヤンキー新成人がいてどびっくり。この日、成人式の式典のため、としまえん内には新成人がわんさかいたんである。新春お笑い番組の司会みたいなイデタチにただでさえ笑いがこみ上げてくるのに、彼は個室に入ってから誰に向かってなのか知らないが、

「アイアムジャパニーズヤンキー!」

とか叫んでいてもうダメである。僕は吐くどころか笑いが噴き出してゲラゲラ笑ってしまった。笑ってから慌ててトイレを後にした。

「何笑ってんだオラー」

とか絡まれたらおしっこちびっちゃうし。単独じゃ敵わないのでお巡りさんとか呼ぶしかないし。

Rは110センチ。僕は110番ってシャレにならんもんなあ。

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01月12日(水)
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