ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■あけおめ こけよろ
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元旦。あけおめこ とよろ みたいな。

栃木の実家で過ごすお正月。初詣に行ったら坊さんがふたり並んで立っていたので

「うおおお!あれが和尚がツーだ!」

と興奮したり。写真撮っておけばよかった…。しかし佐野厄除け大師のお膝元、佐野市街を通り過ぎた時はスゴイ。初詣に来る車が多過ぎて、市内渋滞しまくり千代子である。何年か前に行った時は僕らの目の前で参拝客の車同士がゴッツンコしていたし、厄除け大師に来て厄貰ってどうすんだっていう。

さて、お寺に寄った帰りは子供達を遊ばせるため「みかも山」という山に寄った。ここは山の中腹に「わんぱく広場」という子供用の公園があり、娘・R(7才)と息子・タク(5才)が好きな遊び場である。

15分ほど山道を登って行く。ルートはふたつある。坂は緩やかで舗装もちゃんとされているがぐるぐる遠回りな道と、ほぼまっすぐだがゴツゴツとした山肌が出た急坂と階段の道。

「どっちの道を行くかい?」

とりあえず聞いてみると

「急な階段がいい!」

道なき道を突っ走るのが好きなタク。

「うーん、平らな道の方がよくない?」

「やだ!」

というわけで短いが急な道をチョイス。

「転ぶから気をつけろよ!」

初めの内こそ慎重に歩いていたが、その内調子こいて

「僕が一番歩くの早い〜」

などと足取り軽く段差を飛び越えたりしていたので、この時僕も嫁も気をつけておくべきであった。しかし僕は、おっとり屋のRの方が心配なのでRの手を取り、Rの足取りを見ながら歩いており、タクは随分前の方に行ってしまったんだろうか…と視線をタクの方に移した途端、タクがずべっとすっ転んだ姿が。

「ぶわあああああ」

と泣き叫ぶタク。

「なにやってんのおおおおお!」

そばにいた嫁がタク以上のシャウトをかます。

「大丈夫か!」

駆けつけてみると顔から豪快にこけたようである。その割には幸いあまり強く打っていないようで、目の周りに少々の擦り傷と打った後が。まるでマンガのような目の周りの丸いアザが出来上がっていた。

「ま、そんぐらいなら大丈夫だよ。明日腫れるかもしんないけど。冬休みでよかったな」

と胸を撫で下ろした。僕も骨折2回やってるし、男の子なんてそんなもんであると思う。しかし嫁は僕と違い怒りが爆発したようで

「だから飛んだり跳ねたりするなって言ったでしょ!」

「ぶつかったところが目とか頭だったらひどいことになってたのよ!」

「だからパパが言ってた道にしたほうがよかったのよ!」

山の中にまさに山の神出現、といった感じでタクにまくしたてる。

「ぶわああああああ!」

タクもケガの痛みより大好きな嫁に思いっきり怒られたことが大ショックですっかりショボーンとしてしまい、心の支えであるハンドタオルをふんふん嗅ぎながら心の平静を保とうとするタクが顔のアザと相まって痛々しい。

お年玉貰った後に自分が落としタクになってしまった、というお話でしたとさ。

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