ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■惨状のメリークリスマス
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クリスマスイブの夜は子供達の枕元にプレゼントをそーっと置いてから寝たわけだけれども。

僕は6時頃目が覚めた。まだ暗い。寝床の中で携帯などをモゾモゾいじっていたら、普段なら絶対起きないくせに娘・R(7才)が目をパチリと開けた。

すぐさま起き上がり枕元をチェックする。サンタが来てプレゼントが置いてあるかどうか気になってしょうがない瞬間。暗い中にもぼーっと浮かぶ白い箱に

「パパ!プレゼントあるよ!」

寝起きから一気にエキサイト。更に「サンタさんとトナカイさんへ」と置いてあった、サンタとトナカイへのプレゼントであるクリスマスリースと手紙がなくなっているのにも気付き、

「リースとおてがみもなくなってるよ!やっぱりサンタさん来たんだよ!」

「あーほんとだーパパも寝てて気付かなかったー。いつ来たんだろー」

若干棒読みセリフでそういうことにする。ただしまだ起きる時間には早過ぎるので

「まだ夜だからもうちょっと寝てからにしようか」

興奮するRをなだめるのだが

「たっくん!みて!サンタさん来たよ!」

息子・タク(5才)をバンバン叩いて叩き起す。

「え〜」

超ウザってえ、という顔でムックリ起きたタクもプレゼントを見つけると

「あっ。ほんとだっ!」

なんかもの凄いびっくりしているのである。こういうリアクションを見ると、まだまだ純粋な子供達だなあと思う。ビックリするほど嬉しいなんて、大人になった今では滅多に味わえないサプライズだろうな…スレた大人になってしまったものよ、フッ…と思ったが、別に女子高生のパンチラ見ただけでこれに近いリアクションするかもと思い直してしまった。

それはともかく、こんな早い時間に起きても夕方になると「眠い眠い」と燃料切れになることが明らかなので

「まだちょっと寝とれ」

いくら言い聞かせても布団の中でソワソワしてちっとも落ち着かない。

「じゃあプレゼント開けてみれば」

と解禁するとひゃっほーとばかりにバリバリ袋を開ける。

「やったー!」

あとはもう朝イチからおもちゃの遊び倒しである。全国のちびっ子が一番興奮する朝なんだろうなあ…と、Rとタクの喜ぶさまを見ながら僕も起き上がって机に腰掛けると…。リボンで結ばれた黒い紙袋がひとつ。

あっ僕にもプレゼントがっ。

「嫁っ!ありがとう。でも僕、素で君にプレゼント用意しようとかビタイチ思ってなかったからゴメン」

嫁は

「こないだユニクロで買ってもらったからいいよ」

と言うが…。まさか嫁から今更もらうとは思っていなかった。袋の中は定期入れであった。せめてなんかお返ししようと思って、定期入れのお返しはちんぽ入れであると思い、その晩その旨を嫁に伝えて入れようと思ったら

「うるさい」

と一蹴されてしまった。定期入れよりそこに入れる定期券(性的な意味の、ちんこ発女体行き、みたいな)が欲しかったよ。

「お願い。十分で終わるからお願いします」

「うるさい!」

チン情のメリークリスマスってか。

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12月26日(日)
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