ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■スキスキスー
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「パパこれ見て〜」

僕の誕生日にあたって、お手紙魔である娘・R(7才)から例によってお祝いの手紙が寄越された。

Rの手紙
折り紙で一生懸命作った様子。

「パパだいすき♥」

と書かれておりもうそれだけで僕決壊寸前。そして
 
「パパもRがすきでしょ♥」

と何故か挑発的な文が。この小悪魔め。更には僕×Rの相合い傘に「ずっと大すき」と書かれている。破壊力抜群であり本日の僕終了。

「ありがとうね。パパもRちゃん大好きだよ」

と言うとRはモフモフと僕におぶさるように甘えて来た。

「おもーいーよう。やーめーろーよう」

嫌がるフリをしながらも、娘とはなんというオヤジ殺しなんだろうと胸が熱くなった。

僕は父親から面と向かって「大好きだ」と言われたことはなかった。日頃の親子の付き合いからそれは言わずもがなであったし、男対男なので直で言うのは照れがあったのかもしれない。

僕はRや息子・タク(5才)に対して恥ずかしがることは何もない。まだちっちゃいし。それに小さな子にとって親の言葉は絶大。君は愛されているのだということは何度でも言ってやりたいと考える。すーきーなものはすーきーとー。いえるきもちー…。

僕が喜んでRは気をよくしたのだろう、目を離した隙に僕の机にも

「パパおたんじょうび♥☆♥☆♥おめでとう」

赤いボールペンでガリガリ書いてあるではないか。ルージュの伝言かよ。

「こらー!落書きすんな!」

「ぎゃははは!」

怒ったものの内心は嬉しくてしょうがないので全然Rには効き目がなかったのであった。「パパもRが好きでしょ」と言い放ったRはさすがにその辺はお見通しのようで。ああそうだよ!お前が大好きだ!

好きさ♪好きさ♪好きさ♪忘れられないんだ♪おまえのすべてを〜♪

「落書きしたのはこの悪い手か!」

「そうだよ〜」

Rの右手を掴んでみたが、可愛いので許す。

好きさ♪好きさ♪好きさ♪忘れられないんだ♪おまえのお手々を〜♪

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11月25日(木)
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