ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■ああスザンナ
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これも公園で遊んでいた時のこと。
出掛ける前、息子・タク(5才)は別に手ぶらでいいのに
「バッグもっていく!」
わざわざ自分の手提げバッグを持って行くのだ、と言い張った。
「何を入れるんだ」
「しゃしん!」
前の日記に書いたと思うが、100均で買ったフォトアルバムをバッグに入れていた。このアルバムを買ってやったら、嬉しそうに自分の写真を次々にファイリングして、自分の自分による自分のためのフォトアルバムを完成させたのである。なんてナルシストなのだろう。
そんなナルグッズをなんでいちいち公園に持って行くのだ、と聞きたいところだが、タクのやることの8割ぐらいは理由なんてないので別にいいか、と思った。
とはいえ公園に着いて遊び出すと、
「これ持ってて!」
結局は邪魔になり僕が持っている羽目になるので意味ねーじゃん。僕だって無駄に持ってるのかったりーじゃん。いーじゃんGジャン最高じゃん。
そう不平を垂れながらタクと娘・R(7才)が遊ぶさまを眺めていたら、タクがいつの間にか視界から消えた。この公園は結構広い。どこに行ったのか…とキョロキョロしていたら、やがて全力疾走で戻って来た。そして
「パパ!たっくんのバッグ!写真!アルバム!ちょうだい!」
ものすごい勢いでバッグをひったくり、
「私っはっ陽気なアラバマおっとっこー!」
おおスザンナを絶叫しながらまた走り去って行った。誰がアラバマ男なんだよ。練馬生まれのくせに。
「おいこらどこ行く!」
まさかルイジアナ目指して旅立った訳ではないだろうが、多少心配なので追い掛けて行ったら、タクはベンチに座っている母娘連れの前で止まった。
「こ、こんにちは…」
とりあえずママさんに挨拶。するとタクは
「この女の子はマホちゃん、4才。そんでこのママにたっくんの写真見せるの」
いっちょ前に紹介を始めるではないか。目を離して5分ぐらいしか経ってないのに、そのわずかな間に見ず知らずの女の子の名前と年を聞き出して、それだけでなく母親にまで取り入って、写真見せてあげるね、とか甘えている。
なんという女たらし。諸星あたるみたいな奴である。でも写真を見せられたママさんも
「あーかわいいねえ」
わりと棒読みセリフなので、付き合ってくれてるんだなあと痛感。
「よかったね、見て貰って。さ、おやつ食べよっか。ほらバイバイして。遊んでくれてありがとうございます…」
適当に頃合いを見計らって撤退。ママさんの
「親の顔が見たいわと思ってたらこれかー」
みたいな表情が忘れられない。
しかしあのフォトアルバムを僕からひったくって猛ダッシュで母娘に向かって行ったタクは、まさに
「おおスザンナ、待ってておくれー♪」
おおスザンナの歌そのまんまであった。ほんの数分間で名前と年を聞き出したのだから、僕が放置していたら
「あなたのおうちはどこー?♪」
これも歌通りに住所まで聞き出していたかもしれない。
しまった、この歌詞はおおスザンナじゃなくておおブレネリだった。
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11月11日(木)
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