ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■洗濯機の悲劇
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「ごーめーんーね」
息子・タク(5才)はよく娘・R(7才)に謝っている。「あーそーぼ」みたいな、一音一音を伸ばしてはっきりとした言い方である。
おっとりな娘とやんちゃな息子の差だろうか、手が出たり意地悪なことをしたりするのはほぼ100%タクである。やられたRは
「たっくん、『ごめんね』してよ!」
と怒り、謝罪を要求したり僕にちくってきたりする。そうすると冒頭のようにタクは謝るのである。
「いーいーよ」
やっぱり「あーそーぼ」みたいなアクセントで、「いいよ」、すなわち許してやると返事をする。勿論許さない時もあるわけで、ゴメンのひとことじゃ済まないようなひどいことをされたり、謝り方が形ばかりで心がこもっていない時は
「だーめーよ」
と更に誠心誠意の謝罪を要求することもある。なかなか許してもらえないとタクは
「パパー。ごめんねしてもRちゃんがゆるしてくれない〜」
と僕に泣きついてくるが
「本当にごめんねって思ってないだろ。どんだけRちゃんがイヤな思いしたか考えろ」
などと叱ってみたり。そんなことが日常茶飯事である。そんな中で、僕が嫁に思いっきり謝らなければならなくなってしまった。
自分でも信じられないくらいのアホなことをやらかしてしまったのである。それは、洗濯機の中にマンガ雑誌を入れてしまったこと。
なんでそんなものを…というと、洗濯機はお風呂場の扉のすぐ脇にある。そのマンガ雑誌は僕が風呂に入りながら読んだもので、風呂から出る時に洗濯機の上に置いたんである。
洗濯機のフタは開いていたので、多分僕が着替えたりして目が離れている内に洗濯機の中に落ちてしまったと思われる。僕もアホなので視界からマンガ雑誌が消えると、さっきまで読んでたじゃん、という記憶もキレイサッパリなくなってしまった。
で、既に洗濯物がたくさん入っていたので埋もれていたのだろう、嫁も気付かずに洗濯機を回してしまい、洗濯完了して取り出してみたら阿鼻叫喚。
「あなた、なんでこんなもん入れたのー!」
「うわーん。ごめんよー」
当然嫁に大いに怒られたので上記のような説明をしてひたすら謝るしかなかった。被害はひどいものであった。全ての洗濯物にビッチリとマンガ雑誌の破片がこびり付き、その悲惨さは「ティッシュをポケットに入れたまま洗っちゃいました」なんてレベルを遙かに凌ぐ。
ばっさばっさと長時間掛けて振り払う作業と、洗い直す作業が深夜まで続いた。しかしそれでも到底全て払えるものではなく、更にマンガのインクも溶けてしまい、黒ずんでしまった服も何着か…。
「はあ〜…」
とりあえず全部洗い直して干したところで
「嫁…ごーめーんーねー」
改めてタク流の謝罪をした。しかし嫁の返事がない。
「うわーん。ごめんねしてもママがゆるしてくれない〜」
「ふざけんな!あんたのおかげで眠れないわ!」
許せ…俺は謝り方を知らん…(速水真澄)。
射精は得意だが謝罪は苦手なんである。
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11月10日(水)
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