ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■おっかさんとカサ
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朝、子供達は学校へ、僕は会社へ。
出かける時間が一緒なのでさりげなく子供達の集団登校に混じる僕である。その日は小雨。娘・R(7才)と僕、それに見送りの嫁と息子・タク(4才)が傘を差してゾロゾロと集合。
「おはよー」
既に待っていたのは同じ登校グループである近所の姉妹とそのママ。やはりみんな傘を差している。一緒に行くのはもうひと家族の三姉妹がいるのだけれども…
「あ、雨降ってる」
と言いながらも出て来た三姉妹の真ん中・マミちゃんは傘を持っていない。
「マミちゃん、傘!」
「濡れちゃうよ!取ってきなさい!」
みんなに言われてもモジモジするだけで傘を持って来ない。実は傘を忘れたのでも「傘なんかいらない」という強行突破でもなく
「なくしちゃったから、ないの…」
なんだそうだ。うーん。マミちゃんって結構ズボラだから…もしかしたら傘をしょっちゅう紛失するのでママがブチ切れ、後、罰で敢えて傘を与えていないのかもしれない。その辺の事情はマミちゃんママに聞かないと分からないけど、マミちゃんママは最近足首を捻ったとかで見送りに出て来ないことが多い。
「マミちゃん、お姉ちゃんと○○ちゃん(妹)は?」
「遅くなるから先に行ってて、だって」
うーん。お姉ちゃんにも事情を聞けないか。嫁の話によると、以前○○ちゃん(妹)がウチに聞こえるぐらい思いっきり怒られて、締め出しを食らったことがあったという。でも○○ちゃんも家の前でシクシク泣いてるようなタマではないので、
「あーけーてー」
速攻でウチに押し寄せてきてしまい、嫁はまいっちんぐになってしまったそうだ。罰を与えるのはいいけど、投げっぱなしっていうか。マミちゃんもいくらズボラだからといっても雨に濡らしっぱなしにな出来ないので、結局僕の100円ガサをあげた。
「返さなくていいから、あげる」
と言って傘を持たせて出発するとマミちゃんはニッと笑いながら
「○○(妹)は赤白帽なくしちゃったんだよねー」
とイタズラっぽく笑うではありませんか!どんだけズボラな姉妹なんだ!マミちゃんママの気持ちも分るような気がする。ていうか小学生の頃って帽子でもなんでも、授業で使うアイテムをひとつでも忘れたり紛失するだけですごい恐ろしかったもんだが。
僕が小心者な子供だったのかマミちゃんが大したタマなのか。今時の小学校はそんなに厳しくないのかもしれない。
キャピキャピとランドセルを鳴らしながら歩く子供達。活き活きとしていていいなあ。満員電車の僕らサラリーマンと比べると、銀座超高級寿司屋のネタとかっぱ寿司で誰にも取られずガビガビになったネタぐらいの鮮度の差があるなあ。
おじさんのカサはくれてやる。
だから君のワカサをくれ。なんつって。
キャー変質者よ〜。
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09月10日(金)
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