ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■ありをりはべり今カンケリ
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家の前で娘・R(6才)と息子・タク(4才)にカンケリの遊び方を教えていたら

「車も来るのに、危ないでしょー!」

嫁に怒られたので公園でやることにした。公園に行く途中、ぴのちゃんがひとり自分ちの前で遊んでいた。Rの同級生で、一緒に小学校に行くようになってから僕もこの子の顔と名前を覚えた。

「ぴのちゃーん」

Rとタクが手を振ると、一緒に遊びたそうな顔をして僕らを見送っていた。

「パパー、こっちから行くー。探検ー」

公園までの道をわざと遠回りしながら歩き、到着すると、

「あれ、ぴのちゃん」

既にぴのちゃんがそこにいてニコニコしていた。やはり一緒に遊びたかったようだ。

「ちゃんと公園で遊ぶってお家の人には言ったのかい?」

「え?うん」

なんか言ってない気もするがまあいいか。

「じゃあ缶蹴りするぞー」

ひととおりルールを教えながら

「Rちゃんみっけポコペン!」

とかやりながら一緒に遊んだ。ところでカンケリの掛け声って何種類あるんだろう。僕が知っているのは

「○○ちゃんみっけ缶切った!」(栃木ver.)

「○○ちゃんみっけポコペン!」(こち亀ver.)

の2種類である。

で、散々遊び倒して夕方。よそのウチの娘さんを預かってる手前、あまり遅くなってもまずかろうと引き上げた。帰り道、ぴのちゃんが

「みんな、パパがいていいなあ」

ポツリと呟いた。

「今日はお仕事でいないのかい?」

「ううん、さいしょからいないの」

「…そうか。おじちゃんならまたカンケリするぞ」

ぴのちゃんは最近知ったばかりの子なのでそういうことは全然知らず。自営業の家だからてっきり父親中心で切り盛りしているんだと思っていた。でもぴのちゃんは

「でもおじいちゃんがいるから」

また笑顔に戻った。

「おお、そうか。よかったね」

ぴのちゃんの家に着く。庭に何故か木彫りの狸の像があって結構目立つ。

「あれはおじいちゃんが作ったんだよ」

「えっあれを?すごいなあ。ほらR達も見てみ」

素でスゲーと言ってしまった。

「たぬきたぬきー!」

と騒ぐRとタクとぴのちゃん。…君達が何を言わんとしているか父は分かったぞ。

ズバリたぬきんトリオでしょう!

平成フタケタ生まれには絶対分からないだろうが…。

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06月08日(火)
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