ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■パールプレゼント
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真珠のネックレスが欲しいと嫁が言うので、池袋某百貨店に赴いた。

真珠売り場がおもちゃ売り場と同じフロアだったため、まず娘・R(6才)と息子・タク(4才)がおもちゃに捕まりしばらくおもちゃ売り場を動けず。

「てんそうせんたいっごせいじゃーっ♪」

戦隊モノのアニメが流れているテレビの前で、知らない子達と大合唱するRとタク。

「ほら、行くぞー」

連れ出すのに結構時間がかかってしまった。で、真珠売り場に行くと

「ネックレスをお求めですか?」

と店員が声をかけてくれる。いえ、ちんこに入れる用なんです、とか言ったらそれもちゃんと用意してくれるんだろうか。

「こちらなどがオススメでございますが」

店員が色々勧めてくれる。真珠って大きさも色も値段もピンキリなんだなあ。嫁の好みに任せて僕は子供達と待つことにする。

Rとタクは目をキョトーンとさせながら用意されたイスに座っている。時間が経つにつれて段々飽きてきて、ウィンドウの中の宝石を見て

「わーきれー」

などと言っている。将来Rも誰かから貰うのだろうか。そしてタクは僕と同じように誰かにせがまれるのだろうか。

「ほら、あんまりベタベタ触るんじゃないよ」

ウィンドウに手形をつけまくりそうな勢いだったのでRとタクに注意すると

「あらぁ、すみませんオホホホホ」

同じくウィンドウに手をベタベタしまくって何か作業をしていた店のオーナーらしきご婦人に笑われた。なにこの店。

「それではお会計よろしいでしょうか…」

ようやく品物を受け取ってお金を払う。真珠は嫁の誕生石でもある。誕生石を身につけることで幸運が与えられるという。「給料の三ヶ月ぶん」みたいな、単に宝石を買わせるためのデビアス社の流言飛語かもしれないけど。嫁に幸運が与えられますよう。

「はい、行くよーお待たせー」

Rとタクの手を取って帰る。エスカレーターを登る時に

「ほらほらタク、走ると危ない…」

先に行くタクを見上げようとしたら、その先にいるセーラー服女子中学生の…パンツが…見えた…。真珠のような白で…神様…ありがとう…。

やはり誕生石は幸運をもたらすようである。何故か僕に。

真珠る者は救われる。

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06月07日(月)
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