ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■願望朝刊
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「新聞が来てないのよ」
朝、誰よりも早く起きてむっすーっと新聞を読む習慣がある嫁が言った。恐怖新聞は来られては困るが購読している某新聞は来てくれないと困る。
「4月だし、新聞配達の奨学生が変わったりしたのかね」
ウチは奥まったところにあるので辿り着くまでわりと難しいと思われる。ドラクエ2で水門の鍵を持つラゴスみたいな感じ。新聞配達夫にとっては結構イヤな場所かもしれない。
「じゃあ電話してみるか…」
新聞がまだ来てないんですけど、と新聞販売店に電話してみたら
「申し訳ありません。すぐ行きますんで…」
ひどくヨボヨボの声がそう答えた。販売店からは歩いて2分。すぐ来るだろう…と思ってたら…なかなか来ない。すぐ行くって言ったろうがー!そば屋の出前かー!だいたいコボちゃんつまんねーんだよ!
「遅いね」
「迷ってるのかね」
嫁もチクチクと言う。やっぱウチはラゴスなんだよ…毎朝ご苦労様なことである、と思いながら待っていたらそれっぽいバイクの音が聞こえ、止まった。念のため窓を開けて外を見ていたら、やっぱり隣の建物をウロウロしたりしていて迷っていた。毎日届ける家が分からないということはやはり今までの人とは違うのだろう。
「新聞屋さーん、こっちですよー」
手を振って呼ぶとようやく気が付いてくれて走ってきてくれた。
「どうも…すいません…ぜいぜい…」
「いやいやどうも」
そんな息を切らせなくても。
「では…今後とも…ぜいぜい」
新聞配達夫は新聞と何故かトイレットペーパーをひとつ置いていった。
「…これで水に流してくれってことかね」
と嫁に言って渡した。
「…あ、そうかも」
ワンテンポ遅れて嫁が笑った。
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04月14日(水)
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