ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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娘・R(6才)の卒園式前夜。

Rももう幼稚園児じゃなくなってしまうんだなあ。早いものだなあ…と夜中ひとりRの写真などを見て感慨深くなっていた。

「パパも会社お休みして行くからね」

朝子供達にそう伝えたところ

「えっパパのかいしゃつぶれちゃったの?」

とか言われ、昼間幼稚園の謝恩会のためにタクの子守に来ていた嫁父にも

「会社大丈夫なのか」

と言われたという。1日有給取っただけでひどい言われよう。そんなに危ないんか僕が勤めてる会社…。逆に1日も取ってなかったのでもっと休めと言われたんだが…。

「がらっ」

急に部屋のフスマが思いっきり開いてびっくりした。

「パパ…」

なんとそこにはRが立っていた。

「起きちゃったのかい?」

「うん」

「また怖い夢見たの?」

「ちがう。けどカーテンが怖いの…」

怖い夢を見る以外では滅多に夜中目を覚まさないR。でも卒園式を控えてRなりに緊張してるのではないだろうか。「カーテンが怖い」と言うのは、暗闇の中のカーテンは後ろに何かがいそうで怖いのだそうだ。

「よしよし。パパと一緒に寝よう」

Rが夜中目覚めた時、すぐそばには嫁が寝ているというのに、わざわざ僕のところにやって来る。卒園はするけれど僕ベッタリなところはちっとも変わっていない。そういうところが親父心をガッチリキャッチっていうか。成長して欲しいところとそのままでいて欲しいところが複雑に。

「起きたら卒園式だよ。嬉しいかな?寂しいかな?」

と聞いてみたら寝惚けているらしく

「謝恩会の時ねえ、すっごいおっきいお弁当が出たんだよ。全部食べられなかった…でもからあげはいっぱい食べた」

なんか会話がすれ違ったままRは寝てしまった。あー。なんだか娘の結婚式前夜のような気持ちになってしまった。まだ嫁に出したことないけど。出す気もないけど。

Rが産まれてなんだかあっという間のようなこの6年。小学校も6年。この調子だとまたあっという間に小学校の卒業式になってしまうような気がする。その時僕とRはどんな会話をしているのだろうか。

「Rちゃんが幼稚園を卒園する時はね、君が夜中起きて来てパパと一緒に寝たんだよ。今夜も一緒に寝ない?」

「えっマジ。キモいし。親父臭いし。死ねし」

そんなことを言われたら僕は人生を卒業しよう。

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03月19日(金)
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