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エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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この年になるとクリスマスはサカリのついた若者と子供達のためだけのイベントだということに気付く。おじちゃんは蚊帳の外なので拗ねているのである。

そしてそろそろ子供達へのプレゼントも用意しなければならない。娘・R(6才)と息子・タク(4才)にプレゼントは何がいいかと聞いているのだが、聞く度に欲しい物が変わるので直前になって調達すればいいやと考えていた。

その直前がこの土日なので

「そろそろサンタさんにプレゼントお願いするよー。君達何が欲しいか決めなさい。今日決めたのがプレゼントになるからね!もう変えられないよ!」

トイザらスのサイトを見せて吟味させると

「Rちゃんはこれ」

Rは可愛くシルバニアファミリーのお家セットをチョイス。

「たっくんはこれ!」

タクは仮面ライダーの銃。誕生日プレゼントにベルトを買ってやり、番組も見るようになってからおおハマリしている。

「よし分かった」

ふたりが画面から離れた隙に注文してしまおう…と思ったら仮面ライダーの銃は「在庫なし」となっていてさあ大変。

「しょうがない、ちょっくら探してくる」

と嫁にコッソリ言って池袋にGO。トイザらスに着いてみたら

「仮面ライダーWドライバー(ベルトのこと)は品切れ中です。入荷予定もありません」

と書かれた貼り紙を前に呆然と立ち尽くす親子連れ多数。聞いてみると仮面ライダーのおもちゃは全般的に思いっきり品薄状態であるという。僕のお目当ての銃もなかった…。

トイザらスにはとっとと見切りを付け2軒目に行ったらココも品切れ。店員に聞いてみたらやはり同じ答え。これって昔似たような経験をしたことがある…と思いだしたら「たまごっち」だった。

たまごっちも仮面ライダーのおもちゃも同じバンダイじゃねえかよう!このパターンだと何軒探しても同じである、と判断した。

この店では銃は売ってなかったが、仮面ライダーが使うもう一つの武器・槍は売っていたので嫁に電話。

「実はこういうわけでタクと変わってくれないか」

と伝えるとタクが出た。

「もしもしー。たっくん?あのねー。サンタさんが言ってたんだけど、仮面ライダーの銃がないんだって。槍ならあるんだけどそれでいい?」

「えーやだー」

なかなかタクは折れてくれない。

「サンタさんがごめんねーって言ってるんだけど…

必死に説得している内に、タクがうんともすんとも言わなくなってしまったので

「もしもし?もしもおおおし?」

何度か呼び続けているとまた嫁が出た。

「タク、膝小僧抱えて静かに泣いてます」

ああああ。タクが落ち込んでる姿が目に浮かぶ。こりゃなんとしても手に入れないとやばいなあ…しかしたまごっちの経験からすると…と迷いながら3軒目に入ってみたらあっさりあった。

あああよかったああ。

「タク、サンタさんがあったって言ってたよ。よかったね」

「うきゃほー!」

先程の落ち込み具合から一転、タクは電話の向こうで浮かれていた。

家に帰ってから

「パパ、サンタさんと会ってたの?」

「サンタさんってどこにいるの」

「Rちゃんもサンタさんに会いたい!」

と子供達から質問攻め。

「い、いや、電話で話しただけだよ」

ちょっと目を合わせて話づらいなあ。

「たっくんも電話したい!お話ししたい!」

「い、いや、サンタさんさっき携帯トイレに落としたから話せないって言ってたよ…」

嘘に嘘を重ねるとどんどん苦しくなるなあ。

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