ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■そしてトキは動き出す
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幼稚園バザーが終わった後、嫁お疲れ様の意味も込めて昼飯を食いに行くことにした。

駅前のとある喫茶店。僕が独身時代から10年ぐらい通っている店で(頻度は数ヶ月に1度ぐらいだけど)、嫁や子供達も何度か連れて行ったことがある。先月も行った。

その時は嫁と子供達が公園で行なわれていた餅付きイベントの餅で昼飯を済まそうとしていたので

「それだけじゃ僕は足りないよう」

と嫁に訴えたら

「じゃ、あなたどっかで食べといて」

ひとりで行け、ということになったのでそのようにしたところ、その店にいるプリンセス・テンコー似の店員に

「今日はおひとりですか?いつもご家族と来ていただいてありがとうございます」

と言われたことを先月の日記に書いた。このことは嫁に伝えてあったので

「今日はご家族で来ていただいてありがとうございます、って言われちゃったりして」

と嫁と話ながら店に入ったところ

「今日はご家族で来ていただいて…」

そのまんまの言葉を言うプリンセス。律儀なお人である。しかし予め伝えていたから嫁もニヤニヤしているだけで済んだのであって、もし事前に知らせなかったら

「今日『は』って前は誰と来たのよーッ」

プリンセスのひとことで疑いの目をかけられる恐れがあるのではないだろうか。確かに娘・R(6才)の名前の由来となったお気に入りの美少女・Rちゃんと何度か来たことはあるが…。遠い昔の話である。今となっては甘酸っぱい古き良き思ひ出ぽろぽろ。

それはそれとして、プリンセスにオーダーをした。みんなてんでバラバラなメニュー。僕はカツカレー、嫁はグラタン。息子・タク(4才)はお子様スパゲティーがいいと言うので

「Rもそうするか?」

と聞いたところ、

「ううん。Rちゃんはサンドイッチ」

ちょっとお姉さんぶりたいお年頃なのだろうか、チーズハムサンドを頼んだ。

タク
タクのお子様メニューは、昔懐かしいオープンカーの食器で出て来たのでタク大喜び。これも僕がかつてお子様ランチを目を輝かせて楽しんだ古き良き思ひ出ぽろぽろな感じでよい。プリンセスは子供達にアイスのサービスもしてくれた。

「いつもありがとうございます」

「ごちそーさま」

会計を済ませる時もプリンセスは丁寧だ。店を出ると、Rがウィンドウにあるメニューのサンプル達をじーっと眺めていた。

「ん。どした」

「Rちゃんが食べたサンドイッチがないの…」

「ありゃほんとだ」

カツカレーやグラタン、お子様スパゲティらはあったが、Rが頼んだサンドイッチのサンプルだけは何故かなかったのだ。

「てか、私達が頼んだの、このサンプルよりも大きくなかった?」

と嫁が驚いていた。

「わはは、ここはサンプルより実物の方がでかいという世にも珍しい喫茶店なのだ!」

そう、リンセスをはじめとした店員さんの気さくさ、サービスの良さ、そういうところが好きで長年通ってしまうんだなあ。

「パパのカレーもあるのにぃ…」

Rはまだしょげていたので

「また連れてきてあげるよ。今度はここにあるやつを頼めばいいじゃないか」

と励ました。

女の子。負けるな喫茶ここにあり。

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12月15日(火)
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